ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカットの紹介:2021年アメリカ映画。スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンなどDCコミックスのスーパーヒーローが一堂に会したオールスタームービー『ジャスティス・リーグ』(2017年公開)。本作は同作の製作途中で降板せざるを得なくなり、『アベンジャーズ』のジョス・ウェドン監督に残りを託したザック・スナイダー監督が、自身が本来構想していた内容通りにすべく再編集と追加撮影を施し、ファンやスタッフの熱望に応える形で公開したバージョンです。2時間ちょうどに短縮されたウェドン版『ジャスティス・リーグ』とは異なり、本作は6つのパートとエピローグの全7章で構成される4時間2分の超大作に仕上がりました。
監督:ザック・スナイダー 出演者:ベン・アフレック(ブルース・ウェイン/バットマン)、ヘンリー・カヴィル(カル=エル/クラーク・ケント/スーパーマン)、ガル・ガドット(ダイアナ・プリンス/ワンダーウーマン)、ジェイソン・モモア(アーサー・カリー/アクアマン)、エズラ・ミラー(バリー・アレン/フラッシュ)、レイ・フィッシャー(ビクター・ストーン/サイボーグ)、エイミー・アダムス(ロイス・レイン)、ジェレミー・アイアンズ(アルフレッド・ペニーワース)、ダイアン・レイン(マーサ・ケント)、コニー・ニールセン(ヒッポリタ女王)、リサ・ローベン・コングスリ(メナリッペ)、ウィレム・デフォー(ヌイディス・バルコ)、J・K・シモンズ(ジェームズ・ゴードン)、キアラン・ハインズ(ステッペンウルフの声)、ジェシー・アイゼンバーグ(レックス・ルーサーJr.)、アンバー・ハード(メラ)、ジョー・モートン(サイラス・ストーン)、カレン・ブライソン(エリノア・ストーン)、ハリー・レニックス(ジョン・ジョンズ/カルヴィン・スワンウィック国務長官/マーシャン・マンハンター)、キアシー・クレモンズ(アイリス・ウェスト)、チェン・カイ(ライアン・チョイ)、ピーター・ギネス(デサード)、レイ・ポーター(ユクサス/ダークサイド)、ジョー・マンガニエロ(スレイド・ウィルソン/デスストローク)、ビリー・クラダップ(ヘンリー・アレン)、カーラ・グギノ(クリプトン船のA.I.の声)、ロビン・ライト(アンティオペ将軍)、ジュリアン・ルイス・ジョーンズ(古代アトランティスの王)、フランシス・マギー(アーサー・ペンドラゴン)、セルジ・コンスタンス(ゼウス)、ニック・マッキンレス(アレス)、デヴィッド・シューリス(アレスの声)、オーロア・ラウゼラル(アルテミス)、マイケル・マケルハットン(テロリストのリーダー)、マーク・マクルーア(ベン・サドウスキー/ジェリー)、ラッセル・クロウ(ジョー=エルの声)、ケビン・コスナー(ジョナサン・ケントの声)、ジャレッド・レト(ジョーカー)ほか
映画「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカットの予告編 動画
映画「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」解説
この解説記事には映画「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットのネタバレあらすじ:パート1「諦めろ バットマン」
物語は『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』でのスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)、バットマン(ベン・アフレック)、ワンダーウーマン(ガル・ガドット)と怪物“ドゥームズデイ”との死闘から始まります。
自らを犠牲にしてドゥームズデイを倒したスーパーマンの断末魔の叫び声が大地を揺るがし、地球の海底王国アトランティス、ワンダーウーマンの生まれ故郷であるアマゾン族の秘境セミッシラ、「S.T.A.R.ラボ」の3ヶ所に眠る、破滅と創造をもたらす強大な力を秘めた3個の“マザーボックス”を起動させてしまいました。
バットマンの正体であるゴッサム・シティの大富豪ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)は極寒の寂れた港町を訪れました。この街は氷山で港を塞がれたため漁に出ることができず、アトランティスの王であるアクアマン(ジェイソン・モモア)が水を操る能力を使って人々に魚を届けていました。
ブルースは地上では“アーサー・カリー”の名で活動するアクアマンに接触し、自らがバットマンであることとスーパーマンの死を伝えて仲間になるよう要請しましたが、アクアマンは「俺には関係ない」として拒否しました。アクアマンの説得に失敗したブルースは迎えに来た執事アルフレッド・ペニーワース(ジェレミー・アイアンズ)と共に現地を後にしました。
スーパーマンの地球での名であるクラーク・ケント(ヘンリー・カヴィル)の育ての親マーサ・ケント(ダイアン・レイン)は思い出の詰まった家と農場を手放し、クラークの墓参りをすると荷物をまとめて旅立っていきました。スーパーマンの活動拠点だったメトロポリスでは、クラークの恋人ロイス・レイン(エイミー・アダムス)がクラークを偲んでいました。
とある大都会では、武装した強盗が銀行を襲撃、銀行員や社会科見学に来ていた小学生らを人質に取って立て籠もっていました。銀行に乗り込んだワンダーウーマンは強盗のひとりを真実を自白させる能力を持つ“真実の縄”で縛り上げ、強盗の実態がテロリスト集団であり、目的は金ではなくこの街を時限爆弾で壊滅させることにあると聞き出しました。ワンダーウーマンは瞬く間にテロリストたちを叩きのめし、爆弾の入ったカバンを上空に高く放り投げて街の危機を救いました。
逆上したテロリストのリーダー(マイケル・マケルハットン)は人質を皆殺しにしようとしましたが、ワンダーウーマンは弾丸を弾く腕輪の力で人質を救い、リーダーを粉砕しました。ワンダーウーマンは人質の少女から「私も強くなれる?」と訊かれ、「なりたい自分になれる」と励ましの言葉を贈りました。
その頃、セミッシラではワンダーウーマンの母であるヒッポリタ女王(コニー・ニールセン)が異変を起こしたマザーボックスを警戒していました。数千年の時を超えて目覚めたマザーボックスは再び活動を停止しましたが、ヒッポリタ女王は「悪は眠らない。待つだけ」と警戒を怠らないよう部下たちに指示しました。
その時、マザーボックスが再び光りだし、上空から闇のエイリアン“ステッペンウルフ”(声:キアラン・ハインズ)が配下の魔物“パラデーモン”たちを引き連れて飛来してきました。アマゾン族の戦士たちはステッペンウルフたちと果敢に戦い、自らの命と引き換えにステッペンウルフたちを神殿の中に閉じ込めました。ピッポリタ女王はマザーボックスを持って神殿から脱出し、外で待機していた部下たちに命がけでマザーボックスを守るよう指示しました。
ところが、崩壊した神殿からステッペンウルフとパラデーモンたちが現れ、激しい攻防戦の末にマザーボックスはステッペンウルフに奪われてしまいました。ステッペンウルフは新たなる暗黒の時代の到来を宣言し、残るマザーボックスを見つけ出すと告げてセミッシラを後にしました。
ステッペンウルフは5千年前にもセミッシラを襲撃していました。ヒッポリタ女王はワンダーウーマンに危機を知らせるべく、警告の火を灯すことにしました。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットのネタバレあらすじ:パート2「ヒーローの時代」
ステッペンウルフは地球の某所にアジトを築き、パラデーモンたちに残る2個のマザーボックスの回収を命じました。
ゴッサムに戻ったブルースとアルフレッドは、引き続き特殊な能力を有する“メタヒューマン”を探していました。ブルースとアルフレッドが次に目を付けたのはセントラル・シティに住む、超高速で動く能力を持つ“フラッシュ”ことバリー・アレン(エズラ・ミラー)でした。
その頃、スーパーマンの生まれ故郷・クリプトン星の宇宙船など地球外生命体のテクノロジーを研究しているS.T.A.R.ラボがパラデーモンに襲撃され、研究者や職員たち8名が連れ去られていました。ラボに勤める科学者のサイラス・ストーン(ジョー・モートン)と助手のライアン・チョイ(チェン・カイ)の元に国防省の人間が訪れ、ラボで保管されている“箱”が無事か尋ねてきました。サイラスは“箱”を預けている息子の“サイボーグ”ことビクター・ストーン(レイ・フィッシャー)に襲撃者に心当たりはあるか尋ねました。
ヒッポリタ女王は“アルテミスの矢”に火を灯し、ワンダーウーマンのいる人間界に向けて放ちました。普段は世を忍ぶ仮の姿〝ダイアナ・プリンス”として古美術ディーラーをしているワンダーウーマンは、クレタ島にあるアマゾン族の神殿に火災が発生したことを知って現地に向かいました。
アルテミスの矢が突き刺さった神殿の地下には秘密の部屋が隠されており、矢は部屋の扉を開くための鍵となっていました。ダイアナは部屋の中に古代のアマゾン族の戦いと3個のマザーボックス、そして闇を統べる支配者を描いた壁画を見つけました。
その頃、アクアマンは嵐で遭難していた漁船から船長を助け、港町に帰すと海底のアトランティス神殿へと向かいました。アクアマンの前にアトランティスの参謀ヌイディス・バルコ(ウィレム・デフォー)が現れ、マザーボックスが危機にさらされていることを伝えると、アクアマンに伝説の矛“トライデント”を授けました。
ステッペンウルフの主君である闇の支配者“ダークサイド”(レイ・ポーター)の使者であるデザード(ピーター・ギネス)がアジトに現れ、ステッペンウルフに現状を報告させました。ダークサイドに背いた罪で追放の刑を受けているステッペンウルフは、地位を回復するためにも早急に残りのマザーボックスを回収するよう命じられました。
ダイアナはゴッサムで新型の輸送機を整備中のブルースの元を訪れました。ダイアナはブルースに、侵略者たちは太古の昔にも地球を侵略しようとしていたことを語りました。かつてダークサイドは大軍を率いて地球を襲撃し、マザーボックスの力で地球を暗黒の世界に代えようとしました。
アーサー王(フランシス・マギー)率いる人類、アトランティス王(ジュリアン・ルイス・ジョーンズ)率いるアトランティス軍、ヒッポリタ女王率いるアマゾン族は手を組み、神ゼウス(セルジ・コンスタンス)とその息子アレス(演:ニック・マッキンレス、声:デヴィッド・シューリス)、宇宙からの援軍であるグリーンランタンの助けを得てダークサイド軍を地球から撤退させることに成功しました。マザーボックスは三位一体となって初めて真の力を発揮することから、3個のマザーボックスは人類、アトランティス、アマゾン族によって3ヶ所に封印され、厳重に管理されることとなったのです。
ダイアナはダークサイドが再び地球を狙っていることをブルースに告げ、対抗するために仲間たちを集めることを誓い合いました。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットのネタバレあらすじ:パート3「最愛の母 最愛の息子」
ここはセントラル・シティ。普段は能力を隠して暮らすバリーはバイトの面接に遅刻しそうになりました。バリーが想いを寄せる女性アイリス・ウェスト(キアシー・クレモンズ)はすぐ近くで車を発車させたところ、よそ見運転をしていた大型トラックが追突してきました。バリーは力の源である“スピードフォース”にアクセスし、瞬時にアイリスを助けました。
その頃、ステッペンウルフはパラデーモンに捕らえさせたアトランティス兵士を尋問していました。ステッペンウルフは決して口を割らない兵士にクモ型のロボを張り付かせ、兵士の記憶を読み取ることでアトランティスのマザーボックスの保管場所を突き止めました。
ゴッサムではブルースとダイアナが作戦会議を開き、バリーはブルースが、ビクターはダイアナがスカウトすることにしました。その頃、ビクターは自分が機械の身体を持つに至った過去の出来事を振り返っていました。
ゴッサム・シティ大学に通っていたビクターはアメリカンフットボールの有望な選手として活躍していました。頭脳明晰でもあるビクターは学費を払えない貧しい同級生のために成績を改ざんしており、ビクターの母・エリノア(カレン・ブライソン)はそのことで職員室に呼び出されていました。
試合はビクターの活躍でゴッサム大学が勝利しましたが、ビクターは観客席にサイラスの姿がないことに落胆しました。仕事人間のサイラスはこの日もラボで残業していたのです。ビクターはエリノアの運転する車で帰路につき、エリノアはサイラスもビクターを愛しているのだと慰めました。
ところがその直後に車は事故に遭い、エリノアは即死し、ビクターも瀕死の重傷を負ってしまいました。サイラスはビクターを絶対に死なせないと誓い、ビクターに改造手術を施して機械の身体を与えたのです。
ビクターは未だにサイラスを許しておらず、事あるごとに「あの時父さんがいたら母さんは死なずに済んだ」と辛く当たっていました。サイラスは「私の顔を見たくないのなら、せめて声だけでも聞いてくれ」とテープレコーダーを与えました。テープにはビクターの身体に秘められた、空を飛ぶ能力、あらゆる暗号やセキュリティを解析しハッキングする能力、テクノロジーを思いのままに操る能力などに関するメッセージが吹き込まれていました。
サイラスは「人類の命運はお前が握っている」として能力を制御することの重要さを説きましたが、科学者としてではなく父として話そうとした時にビクターはテープレコーダーを破壊してしまいました。ビクターは自らの能力を活かし、銀行のシステムをハッキングして貧しき人に金を与えるなどの人助け活動を開始しました。
その頃、バリーは母を殺害した罪を着せられて服役している父・ヘンリー(ビリー・クラダップ)と面会していました。バリーはヘンリーの無実を証明するため大学で司法を学んでおり、学費を工面するためにいくつものバイトを掛け持ちしていました。しかし、自分のためにバリーの人生が台無しになることを恐れているヘンリーは「もう自分を苛めるな。私のことは諦めろ。お前はお前の人生を生きろ」と忠告しました。
バリーが帰宅すると、家にはいつの間にかブルースが上がり込んでいました。ブルースはバリーが作った特殊素材製のスーツを見つけ、自分がバットマンであることを明かすと協力を求めました。バリーは「友達が欲しかった」とあっさり引き受け、ブルースの能力は何かと質問しました。ブルースは「金持ちだ」と答えました。
一方、ブルースの秘密基地“バットケイヴ”では、ダイアナとアルフレッドがクリプトン星の技術で作られた武器を試していました。ダイアナがバットケイヴのコンピューターでサイボーグに関する情報を集めていると突然コンピューターがハッキングされ、「今すぐここに来い」とのメッセージと場所の地図が示されました。ダイアナがその場所に出向くと、サイボーグに変身したビクターが現れました。
ビクターはダイアナの正体を知っていましたが、協力要請は断りました。ダイアナは愛する者を失った過去(映画『ワンダーウーマン』を参照)を打ち明け、ビクターの抱える苦しみはわかると呼びかけましたが、ビクターは耳を貸すことなく飛び去っていきました。ビクターは母の墓にマザーボックスを埋めました。一方、研究所から帰宅したサイラスはパラデーモンに誘拐されました。
ゴッサム市警の本部長・ジェームズ・ゴードン(J・K・シモンズ)はパラデーモンによる事件を調査すべく、バットマンを呼び出す“バットシグナル”を発信しました。セントラル・シティからバリーを連れ帰ったブルースはバットシグナルに応じ、ただちにゴッサムの街へと向かいました。
アトランティスのマザーボックスはアクアマンのパートナーであるメラ(アンバー・ハード)が守護していましたが、アクアマンは各地の海の反乱を制圧するのに必死でマザーボックスまで手が回りませんでした。その時、マザーボックスを保管する神殿にステッペンウルフが現れ、圧倒的な強さでメラを追い詰めました。そこにアクアマンが駆け付けてメラを救いましたが、マザーボックスはステッペンウルフに奪われてしまいました。
帰宅したビクターは部屋が荒らされ、サイラスが誘拐されたことに気付きました。夜空にはバットシグナルが浮かび上がっていました。一方、ステッペンウルフはデザードに残りの1個を回収すると報告しました。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットのネタバレあらすじ:パート4「チェンジ・マシン」
バットマンはワンダーウーマン、フラッシュに変身したバリーを引き連れてゴードンの元に向かいました。バットマンはパラデーモン事件を解決するには仲間が足りないとゴードンに告げました。そこにサイボーグが現れ、サイラスが誘拐されたことを伝えました。ゴードンとバットマンはパラデーモンの出現場所から、一味のアジトはストライカーズ島にあることを突き止めました。
バットマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグは、かつてトンネル工事の際に建設されたストライカーズ島の換気塔に乗り込みました。そこではステッペンウルフが誘拐した人々から残りのマザーボックスの場所を聞き出すべく尋問をしていました。フラッシュはスーパーマンがいてくれたらと思いました。
サイボーグはサイラスを救うために飛び込み、ワンダーウーマンも加勢しました。バットマンがパラデーモンと戦っている間に、フラッシュは誘拐された人々を救出していきました。バットマンはバットケイヴのアルフレッドに新兵器“ナイトクローラー”を出撃させました。
バットマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグは協力してステッペンウルフに立ち向かいましたが、ステッペンウルフは換気塔を破壊し、内部に大量の海水を流し込むとその場を去っていきました。バットマンたちは危機に陥りましたが、間一髪で駆け付けたアクアマンが激流を食い止め、バットマンたちはその間に脱出しました。
アジトに戻ったステッペンウルフはデザードとホログラム通信を取り、かつてダークサイドが地球に置き忘れた“反生命の究極兵器”の在り処を見つけたことを報告しました。続いてダークサイドのホログラムが出現し、自ら地球に飛来することを示唆しました。
最後のマザーボックスはサイボーグが隠し持っていました。ブルース、ダイアナ、バリー、ビクター、アーサーはマザーボックスの処遇について話し合いました。ビクターはサイラスがマザーボックスを入手した経緯について語り始めました。
かつてアーサー王が封印したマザーボックスは第二次世界大戦末期にナチスドイツによって発見され、その後連合軍が押収してアメリカに渡ったのです。つい最近になって国防省がマザーボックスの調査を開始し、研究に参加していたサイラスはマザーボックスが地球外のテクノロジーで作られたことに着目し、ビクターをサイボーグとして改造する際にマザーボックスの力を使ったのです。
それ以来、マザーボックスはサイラスが極秘裏に保管しており、ビクターは物質を復元させる力を持つマザーボックスのことを“チェンジ・マシン”と呼んでいたのです。ブルースたちはマザーボックスの力があればスーパーマンを蘇らせることができるのではないかと考えました。
同じ頃、メトロポリスのロイスの家をマーサが訪ねてきました。マーサは経済的に苦しくなったので家と農場を銀行に売ったことを話し、ロイスはマーサを滞在させることにしました。互いにクラークを失った哀しみを悼み合うロイスとマーサでしたが、マーサは近くにいい部屋が見つかったとしてロイスの家を後にしました。実はマーサは本物ではなく、スーパーヒーローのマーシャン・マンハンター(ハリー・レニックス)が変装した姿でした。
マンハンターはある時はジョン・ジョンズ、またある時はカルヴィン・スワンウィック国務長官に扮して人間社会に溶け込んでおり、世界にはスーパーマンが必要だということを改めて痛感していました。
ブルース、ダイアナ、バリー、ビクター、アーサーは自分たちが“6人のチーム”である共通認識を示し、イチかバチかの賭けでマザーボックスを使ってスーパーマンを蘇らせることを決断しました。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットのネタバレあらすじ:パート5「王家の家来」
アーサー、ダイアナ、バリー、ビクターはスーパーマンの遺体を収めた棺を墓から掘り起こしました。アーサーはダイアナに「何かを失わずして、何かを取り戻すことはできない」というアトランティスのことわざを教えました。
続いてバットマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、アクアマンはS.T.A.R.ラボに細菌が蔓延しているとの偽の警報を鳴らし、スーパーマンの遺体をラボ内にあるクリプトンの船に運び入れました。
一同はマザーボックスとクリプトンの技術を使ってスーパーマンの蘇生を開始しましたが、ここにきてパワー不足という課題に直面しました。フラッシュは自らのスピードをパワーに転換することを発案し、一同は早速準備に取り掛かりました。しかし、直前になって合図を送る役のサイボーグの脳裏には恐るべきビジョンが映っていました。
それはダークサイドが地球を制圧し、ワンダーウーマンやアクアマンが死亡、スーパーマンが悪の手先に堕ちるという戦慄の未来図でした。我に返ったサイボーグは合図を出すことをためらいましたが、フラッシュは既に走り始めていました。その際、フラッシュは自分が時間を少しだけ巻き戻す能力を有していることに気付きました。
フラッシュのパワーとマザーボックスの力が重なり、遂にスーパーマンはクラーク・ケントとして復活を遂げました。その衝撃でマザーボックスはラボの外にはじき出され、周囲を包囲していたパトカーの屋根に落下しました。
クラークは自分が死んだとされていることに衝撃を受け、サイボーグは身体が勝手に過剰反応してクラークに銃口を向けてしまいました。クラークはそのまま暴走を始め、クラークがまだ自分自身を取り戻していないことに気付いたワンダーウーマン、フラッシュ、アクアマンは必死で止めようとするも退けられてしまいました。
クラークは駆け付けた特殊部隊も一蹴し、説得しようとしたバットマンに容赦なく攻撃してきました。その時、クラークの追悼に来ていたロイスが駆け付け、バットマンを庇いました。ようやく落ち着きを取り戻したクラークはロイスを抱きしめ、そのままいずこへと飛び去っていきました。
サイラスはマザーボックスを回収してラボに戻り、レーザー光線で破壊しようとしましたが、そこにステッペンウルフがやってきました。サイラスは助けに来たサイボーグの目の前で命を落とし、最後のマザーボックスもステッペンウルフに奪われてしまいました。サイボーグは父を救えなかったことを悔やみましたが、サイラスはマザーボックスを破壊しようとしたのではなく、レーザーで内部を加熱させることによって“目印”をつけたことに気付きました。バットマンたちは“目印”を元にマザーボックスとステッペンウルフを探し出すことにしました。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットのネタバレあらすじ:パート6「暗い何か」
クラークがロイスと共に降り立ったのは、生まれ育った家と農場でした。懐かしい光景に触れたクラークは少しずつ記憶を取り戻していき、戻ってきたマーサと再会を果たしたことで完全に自分自身を取り戻しました。クラークは自分がなぜ蘇ったのか探ることにしました。
一方、バットマンはワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、アクアマンを連れてバットケイヴに戻り、マザーボックスの場所の特定に成功しました。ステッペンウルフのアジトはチェルノブイリの原発跡にありました。ブルースたちはアジトに乗り込む作戦を練り始めました。その際、ブルースは以前に自分の夢の中にバリーが現れ、「ロイスが鍵だ」と発言していたことを思い出していました。そしてバットマンたち5人は完成したばかりの輸送機でバットケイヴを飛び立っていきました。
アジトに戻ったステッペンウルフは3個のマザーボックスの融合を開始しました。アジトは結界のドームに覆われており、バットマンたちは結界の発信源である塔を破壊し、ビクターの能力でマザーボックスを分離する作戦を立てました。
クラークはクリプトンの船に向かい、実の父ジョー・エル(声:ラッセル・クロウ)、育ての親ジョナサン・ケント(声:ケビン・コスナー)の“二人の父親”の声に導かれました。二人はクラークが人類の希望となり、ヒーローたちを導く存在になるよう呼びかけ、黒いスーツをまとったクラークは遂にスーパーマンとして完全復活を果たしました。
バットマンは輸送機の砲撃で塔を破壊し、ドームが消滅したことを確認したワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、アクアマンはアジトへと乗り込んでいきました。輸送機を撃墜されたバットマンは積載していた“バットモービル”でパラデーモンへの攻撃を開始し、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、アクアマンは連携してパラデーモンを倒していきました。
その頃、スーパーマンはウェイン邸を訪れ、アルフレッドからバットマンの向かった場所を聞き出しました。一方、ワンダーウーマンとアクアマンはステッペンウルフと戦い、サイボーグはフラッシュのスピードから生み出されるエネルギーでマザーボックスを分離しようと試みましたが、なかなか分離することができませんでした。そこにようやくスーパーマンが合流し、圧倒的なパワーでステッペンウルフを追い詰めましたが、とうとうマザーボックスは完全に融合してしまい、ワームホールが開いてダークサイドが姿を現しました。
マザーボックスは凄まじい閃光と衝撃波を放ち、ワンダーウーマン、サイボーグ、アクアマンは飲み込まれて死亡してしまいました。フラッシュは最後の力を振り絞って全速力を出し、時間を少しだけ巻き戻してワンダーウーマン、サイボーグ、アクアマンを蘇らせることに成功しました。
サイボーグはスーパーマンの力を借りてマザーボックスを分離させることに成功し、アクアマンがトライデントでステッペンウルフを突き刺すと、ワンダーウーマンが剣でステッペンウルフの首を刎ねて倒しました。ステッペンウルフの死骸はワームホールの向こうへと飛ばされ、ダークサイドはステッペンウルフの首を踏み潰しながらワームホールが閉じていくのを見つめていました。
ダークサイドはデザードに、大艦隊を率いて直接地球に向かうと宣言しました。バットマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、アクアマン、そしてスーパーマンの“ジャスティス・リーグ”の6人が揃い、地球は一時的に救われました。
ジャスティスリーグ:ザックスナイダーカットの結末:エピローグ「2度 父親に」
ビクターは破壊したテープレコーダーを復元し、サイラスが遺したメッセージの残りを聞きました。「私は二度父親になった。お前をこの世に取り戻して蘇らせたのだ。お前は私の誇りだ」―――。
アクアマンは父に会いに行くとメラとバルコに告げて旅立っていきました。ライアンはサイラスの研究を引き継ぎ、引き続き地球外テクノロジーの研究を続けることにしました。ブルースとアルフレッド、ダイアナは荒れ果てた旧ウェイン邸を改装してジャスティス・リーグの基地にすることにしました。バリーは司法試験に合格したことを獄中のヘンリーに伝え、ヘンリーは自分のことのように喜んでくれました。
ブルースが銀行を買収してくれたおかげで、マーサは元通りに家と農場で暮らせることになりました。ブルースはバットマンとして引き続きゴッサムの自警活動に励み、ダイアナは故郷セミッシラに思いを馳せました。クラークは再びデイリープラネット社で記者として働きながら、スーパーマンとしてヒーロー活動を再開しました。
ところが、ゴッサムのアーカム精神病院に収容されていたスーパーマンの宿敵レックス・ルーサーJr.(ジェシー・アイゼンバーグ)は脱走に成功、バットマンに恨みを持つ傭兵“デスストローク”ことスレイド・ウィルソン(ジョー・マンガニエロ)と接触しました。ルーサーはデスストロークにバットマンの正体を教え、打倒バットマンのために手を組むことにしました。
ブルースは悪夢を見ていました。それはパラデーモンに侵略され、荒廃した世界でした。バットマンはサイボーグ、フラッシュ、メラ、そして敵のはずのデスストロークと共にパラデーモンたちと戦い続けていました。
そしてバットマンたちの前に、バットマンの永遠の宿敵であるジョーカー(ジャレッド・レト)が現れました。ジョーカーもまた愛する者を失っており、この世界を元に戻すためにバットマンに休戦を持ちかけました。その時、バットマンたちの前に悪に身を堕としたスーパーマンが現れましたーーー。
ーーーブルースは目を覚ましました。すると、ウェイン邸の上空からマーシャン・マンハンターがやってきました。マンハンターはいずれ地球にダークサイドが攻めてくるだろうと警告し、ヒーローたちが団結して今回の危機を乗り越えたのはブルースの功績だと称えました。ブルースとマンハンターは協力を誓い合い、マンハンターは「また会おう。私の名はマーシャン・マンハンターだ」と告げるといずこへと飛び立っていきました。
以上、映画「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」のあらすじと結末でした。
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