海獣の子供の紹介:2019年アメリカ映画。五十嵐大介原作のファンタジー漫画を映画化したアニメーション作品です。他人と向き合うことのできなかった少女が、海からやってきた不思議な二人の少年との出会いをきっかけに海の神秘を巡る壮大な冒険へと巻き込まれていきます。主題歌は米津玄師が担当しています。
監督:渡辺歩 声優:芦田愛菜(安海琉花)、石橋陽彩(海)、浦上晟周(空)、田中泯(ジム・キューザック)、森崎ウィン(アングラード)、富司純子(デデ)、渡辺徹(先生)、稲垣吾郎(安海正明)、蒼井優(安海加奈子)ほか
映画「海獣の子供」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「海獣の子供」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
海獣の子供の予告編 動画
映画「海獣の子供」解説
この解説記事には映画「海獣の子供」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
海獣の子供のネタバレあらすじ:起
湘南に住む少女・安海琉花(芦田愛菜)は、ビールばかり飲んでいる母・加奈子(蒼井優)と二人暮らしの中学生です。夏休みの初日、琉花は所属するハンドボール部の部活動の際に同級生とトラブルを起こしてしまい、先生(渡辺徹)に部活から締め出されてしまいました。
目標を見失った琉花は、別居中の父・正明(稲垣吾郎)が勤める「新江ノ倉水族館」へと向かいました。この水族館は、琉花が幼い頃に両親に連れて行ってもらった記憶のある思い出の場所でした。琉花は館内の水槽の中を自由に泳ぎ回っている“海”(石橋陽彩)という少年と出会いました。
10年前、フィリピン沖で兄弟の“空”(浦上晟周)と共にジュゴンの群れに育てられたところを発見されたという海は国の研究対象として保護されており、正明の同僚である研究者ジム・キューザック(田中泯)が研究にあたっていました。
ジュゴンについて調べ始めた琉花の元に海が現れ、“人魂(ひとだま)”を見に行こうと誘いました。海岸へ連れ出された琉花は、巨大な流れ星を目の当たりにしました。それは隕石となって小笠原沖へと落下しました。その頃から、水族館のイルカやアザラシなどに異変がみられるようになっていきました。
海獣の子供のネタバレあらすじ:承
ジムは入院していた空を迎えに行きました。ようやく地上での生活に馴染んだ空は琉花と対面を果たしましたが、空は琉花をからかいながらどこか突き放すような態度を取ってきました。それでも琉花は海や空との交流を深めていきましたが、ジムは空が衰弱を始めており短命であることを見抜いていました。そんな空はクジラの鳴き声“ソング”を聞いていました。ジムは“祭”が近いことを予知していました。
琉花は水族館にやってきた加奈子を避けるかのように空と海を連れてボートで海まで漕ぎ出しました。琉花は二人に幼い頃に水族館で見た“海の幽霊”の話をしますが、海中に隕石の存在を察知した空は水中に飛び込んでそのまま行方をくらましてしまいました。
やがて大型の台風が上陸、珍しい深海魚などの海の生物たちが日本へ向かって大移動を開始しました。ジムは国際機関と取引し、空と海の二人を実験台として謎の現象を解き明かそうとしました。
琉花と海は、ジムの助手だったアングラード(森崎ウィン)に保護された空と再会しました。アングラードはジムが金で買収されていることを危惧しており距離を置いているのです。アングラードは琉花に「海には気を付けた方がいい」と忠告、琉花たちは海の幸をご馳走になりますが、空は体の中が作り替えられているような感じを受けていました。
海獣の子供のネタバレあらすじ:転
琉花たちは“命の起源”に思いを馳せていましたが、自らの寿命を悟った空は体内に回収していた小さな隕石を口移しで琉花に託すと、光となって消滅していきました。その瞬間、アングラードは“星が死ぬ音”を感じ取っていました。
ジムは空を失ったことを悲しみ、琉花は落ち込んだまま水族館へ向かいました。
その時、水族館内の海の生物たちが外に現れたザトウクジラに反応し、体内の隕石が変化していることに気付いた琉花は“海の何でも屋”でデデ(富司純子)の船に乗り、隕石に導かれるかのように海と共に水中へと飛び込んでいきました。
その頃、世界中の科学者たちが“祭”の実態を突き止めるため海へと繰り出していましたが、アングラードの計らいにより琉花たちのいる地点とは別の場所へと誘導されました。
琉花は巨大なザトウクジラに飲み込まれ、そこで生命の歩みを垣間見ながら空の幻影と対面しました。やがて本格的に“誕生祭”が始まり、琉花は宇宙と一体化した命の儀式を目の当たりにしました。海は琉花の体内から隕石を取り出して自らに取り込み、やがて光となって消滅していきました。
海獣の子供の結末
“誕生祭”は終わり、気が付くと琉花は海で溺れかけており、ジムの計らいで駆け付けた両親に救助されました。ジムは既に研究から手を引いており、デデはかつて自分も琉花のように海からやってきた不思議な少年に出会ったことを思い出していました。
琉花は元の平穏な日々に戻り、両親はすっかりよりを戻していました。
やがて月日は流れ、加奈子は琉花の兄弟を出産しました。へその緒を切る役目を任せられた琉花は、その瞬間に“命を絶つ音”を感じ取りました。それはまるで命のサイクルが繰り広げられているかのようでした。
琉花は海と空と過ごした日々に想いを馳せていました。
以上、映画「海獣の子供」のあらすじと結末でした。
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