チア☆ダン ～女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話～の紹介：2017年日本映画。福井県にある高校のチアリーダー部が、2009年にアメリカのチアダンス大会で優勝した実話がもとになった映画。チアダンス部高校生の女の子達と彼女たちを支えた顧問との絆を描いている。全米大会制覇に向けて女子高生たちが努力していく姿を描く。
監督：河合勇人 出演：広瀬すず（友永ひかり）、中条あやみ（玉置彩乃）、山崎紘菜（紀藤唯）、富田望生（東多恵子）、福原遥（永井あゆみ）、真剣佑（山下孝介）、ほか
映画「チア☆ダン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「チア☆ダン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
チアダンの予告編 動画
映画「チア☆ダン」解説
この解説記事には映画「チア☆ダン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
チアダン（女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話）のネタバレあらすじ：起
福井中央高校に入学し、部活を友達と探していた友永ひかり（広瀬すず）は、サッカー部の同級生、山下孝介（真剣佑）を応援したいという恋心からチアダンス部へ入部します。
お気楽に考えていたひかりと他のメンバーですが、チアダンス部には「地獄先生」とのあだ名を持ち、生徒達から恐れられている教師、早乙女薫子（天海祐希）の存在と、彼女が目指す「全米大会で優勝し、全米制覇」をモットーとしていました。
早乙女は女生徒達に「前髪を出す髪型を禁止」、「制服はミニ丈はだめ」、「恋愛禁止」という女子高校生の不満を買うような規則を設けていました。ひかりは友達2人とその説明会を受け、他の部活にしようとしますが、孝介から声を掛けられ、軽い浮ついた気持ちで入部してしまうのです。
部活初日、顧問の早乙女は生徒達にお手本のビデオを見せ、チアダンスの種類と基本的な事を教えます。一人一人、前に出てきて自己アピールのダンスをするように言われたひかり達は、自分なりに得意なチアダンスとは関係ないダンスを披露します。
ひかりの友達の玉置彩乃（中条あやみ）はその実力から、いきなりチアリーダーに早乙女から任命され、ひかりや他のメンバーなど早乙女から見て踊る以前に基本がなっていない生徒達は基礎体力作りの指導を受けます。特に彩乃は裕福な家庭で育ち、チアダンスに関しても力のある有望な生徒です。
チアダン（女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話）のネタバレあらすじ：承
チアダンス部は生徒の退部が激しく、存続危機にありました。早乙女はその事を校長からとがめられます。ひかりは孝介が他の女の子に話しかけられている姿を見て落ち込み、チアダンス部を辞めようと言いますが、彩乃から「他の子は表情がぎこちなかったけれど、ひかりだけは笑顔がいい、チアダンスの武器は笑顔」だと説得され、また、孝介にも「もう音を上げるのか」とはっぱをかけられたことで考え直します。
彩乃はひかりだけでなく、部員達にチアダンスの魅力がないこと、楽しんでいない事を感じ取り、早乙女に無理を言って、早乙女の練習だけでなく、ダンスを取り入れることで自分が指導する事を頼み、ひかり達は彩乃に習って練習に励みます。彩乃は「明るく素直で美しく」をモットーにひかり達を励まします。その姿を早乙女はひっそり見守るのでした。
孝介はサッカー部で練習をしていました。彩乃は学校の男子生徒から告白されますが、自分はチアダンス部の部長で恋愛禁止のルールがあるからと断ります。ひかりはとぼとぼ歩く孝介に声を掛け、彼が「サッカー部は向いてなかった」と愚痴をこぼし、現実逃避したくてひかりを遊びに誘いますが、そんな彼の態度にひかりは嫌気がさし、「私達って付き合ってた？」とわざと冷たく突き放し、彼が去った後、「頑張れ」と小声でエールを送るのでした。
ヒップホップダンスが得意な部員仲間の紀藤唯（山崎紘菜）はなかなか笑顔が作れず、部でいじめを受けていました。彩乃が止めますが、唯は飛び出して泣いています。そんな彼女にひかりは「大切な人を応援する気持ちで踊れば笑顔になれるんじゃないかな」とアドバイスします。
「1曲踊れただけで出来ると思うな」と早乙女から怒られた部員達。部員メンバーでクラシックバレエが得意な、村上麗華（柳ゆり菜）からもきつい言い方をされますが、ひかりはみんなに「同じ動作をすれば緊張が少し緩和されるのでは」と伝えます。
チアダン（女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話）のネタバレあらすじ：転
早乙女は生徒達に本番の衣装を見せます。チアダンス福井大会当日、一生懸命踊りますが、途中でみんなの順番が崩れ、滅茶苦茶なステージになってしまいました。また、大野という新しいコーチ（陽月華）がひかり達の指導に加わります。早乙女は「このままだと福井大会だけでとどまって進めない」と説教します。部員達の中でそれぞれの人との関わり方が問題だと指摘した彩乃と、部員の中で皮肉を言う主将、唯、ふくよかな体格だけどダンスが上手い東多恵子、そして、ひかり達は荒れてしまいます。
ある日、彩乃とひかりは、早乙女が校長からチアダンス部を元のバトン同好会に戻すよう言われている事や、早乙女の行き過ぎた指導が原因だとクレームを言います。早乙女は校長と教頭に、ひかり達に大きな目標を与えてあげたいと頼み込んでいる姿を目撃し、部長である彩乃は責任を感じてその場を後にします。
ひかりは冒頭で部活を探していた友達にチアダンス部の現状を話し、「いけてない」と友達に言われたことから「いけてるとかいけてないとか関係ない、笑われたって」と心のストレスを発します。
後日、彩乃が欠席した事を、彩乃に告白した他のクラスの男子から教えてもらったり、一度はサッカー部を退部したと思われる孝介がサッカー部のみんなに再入部を頼みこんでいる姿を目撃し、ひかりは自分も頑張らなきゃと決意します。彩乃の家に行きますが、彩乃は出かけていました。帰宅すると、彩乃はひかりの家に来ていて、ひかりの父が彩乃の話を聞いていました。
ひかりの家でリビングにある家具などを見ていた彩乃は、ひかりが母を亡くし、父親と2人暮らしである事を知ります。そして、再び頑張ろうとするひかりに無理しない事を伝えるのでした。
ひかりは校長を説得させるために、唯、彩乃とヒップホップダンスを夜のショーウィンドウの前で練習するのでした。
ひかり、彩乃、唯はバラバラになってしまったチームメイトを訪問し、戻ってきてくれるよう頼む為に動いていました。まずは麗華の家に行きますが、麗華は相変わらずひかりたちを見下し、話が通じる相手ではありませんでした。次に、多恵子の家に行き、彼女に戻ってくるよう説得します。多恵子は母親がをネグレクトをしていて、多恵子は高校を卒業したら自分で稼ぐこと、また、以前、訪問した早乙女を追い返したこと、そしてひかり達に荒々しい態度をとる母に、初めて大きな怒りと反発心をぶつけます。
そして、ひかり、彩乃、唯、多恵子は校長にチアダンス部存続の直談判をして、ひかりは自分達がアメリカに進出すると断言してしまいました。早乙女は生徒達に「自分の目標や夢を書き込む」夢ノートをつけることを言い渡します。そして、一人ひとり夢日記に目標をつけて練習に精を出していきます。
特に彩乃はチームメイトに心を鬼にして接するやり方に変え、メンバー達との関係もぎくしゃくしてしまいます。ひかりは練習中に怪我をし、治ってからも練習を再開させますが、彼女の踊りや表情に違和感を感じた早乙女がひかりに外れるよう宣告しました。ひかりの父は自分も昔は補欠を経験したことや、ひかりの母の遺影を見ると、彼女もチアダンスをしていた背景が映し出されました。
ひかりは懸命に努力を続け、今まで以上に踊れるようになってからは、早乙女から彩乃に代わってセンターを任されます。ひかりは「彩乃がこれまでみんなを引っ張てきた」と早乙女に抗議しますが、彩乃がむしろ、それに納得し、ひかりに夢ノートに記したセンターの心得を読むように渡します。彩乃は悔しさもありましたが、一つの事を達成するには犠牲もつきものだと納得し、懸命に一人で踊ります。
チアダン（女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話）の結末
アメリカに進出できることになったひかり達。ひかりは早乙女に反抗し、彩乃のこと、自身が将来でなく今の自分達の事が優先だと猛抗議し、更に、「私は先生を軽蔑する」とまで大啖呵を切ってしました。それに対し、早乙女は「全てを掛けて頂点に立ったものだけが見れる風景がある。その風景を見ろ」とひかりに言い放ちます。
ひかりは早乙女と同じく指導に携わるコーチの大野から、早乙女が一生懸命チアダンス部の存続と生徒思いであった事を伝えられます。早乙女は試行錯誤しながら、子ども達と向き合っていました。校長や教頭と衝突し合い、多恵子の家庭問題にも取り組み、懸命に練習を続けるひかり達を大野と共に本当は出来ると可能性にかけていたのです。ひかりはセンターで踊る事を決意し、彩乃はセンターを外された事で自分が弱みを見せていた事をチームメイトに伝えました。
大会当日。高校生活最後でみんなと踊る決意を固めたひかり達は、いよいよ全米大会のステージに立ちました。ひかりの父、孝介、たえこの家族、校長などは学校の体育館でテレビ中継されたひかり達の大会の様子を見ながらエールを送っていました。
会場には、ひかり達がかつてテレビで見ていたライバルのアメリカチームもいます。ひかりは早乙女に「風景が見えた」と伝え、和解し、互いに涙を流して喜びを分かち合います。そして、ワールドチャンピオンとしてひかり達のチームが選ばれました。
時が経ち、大人になった彩乃はキャビンアテンダントとなり、かつて自分に告白してきた男子も同じ業界で働いている事を知ります。孝介はサッカー部の顧問になっていました。ひかりと再会した早乙女は、彼女の現状の環境を知り、心から泣いていました。ひかりは母校のチアダンス部の講師となり、かつて早乙女が言っていたように「とんでもない場所に立つためには日々の努力が大切。そしてそれは将来あなた達の力になります」と、次の世代である生徒達に教えていました。
以上、映画「チアダン」のあらすじと結末でした。
最初は小さな理由から入部したひかりでしたがよく続けたなと褒めたいです。
前髪は全部上げる、男女交際禁止など思春期の女子高生からしたらありえないといったことが規則にある中でも最後までやり遂げたのは凄いと思いました。
チアダンス部に入部し一生懸命練習していたひかりに怪我で出れなくなってしまいます。部員が演出している姿をただ見ることしかできないひかりの場面は共感することも多く泣けるシーンでした。