アイアムアヒーロー(I AM A HERO)の紹介:2015年日本映画。累計600万部を売り上げている花沢健吾の人気漫画アイアムアヒーローを原作とするゾンビパニック映画。日本を舞台に何気ない日常の崩壊と狂乱を描く衝撃作。突然パンデミックした原因不明の感染によりゾンビ(ゾキュン)になった人たちで大パニックとなり、決死のサバイバルに挑む鈴木英雄たちの姿を描く。
監督:佐藤信介 出演:大泉洋(鈴木英雄)、有村架純(早狩比呂美)、長澤まさみ(藪/小田つぐみ)、吉沢悠(伊浦)、岡田義徳(サンゴ)、片瀬那奈(てっこ)ほか
映画「アイアムアヒーロー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アイアムアヒーロー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アイアムアヒーローの予告編 動画
映画「アイアムアヒーロー」解説
この解説記事には映画「アイアムアヒーロー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アイアムアヒーローのネタバレあらすじ:起
漫画家のアシスタントをしている冴えない男=鈴木英雄。若いころ大賞に応募した漫画が佳作を取ってからというもの、何度も原稿を持ち込み、その度に持ち帰る毎日を送っていました。同棲している彼女のテッコは生活を安定させたいと英雄に漫画家の夢を諦めるよう諭します。現実を見ない英雄とテッコは喧嘩し、英雄は家を追い出されてしまうのでした。少し経ち、テッコに謝って家に入れてもらおうとする英雄。しかし、テッコは人間とは思えない動きで英雄に襲いかかり、揉み合いの末に絶命してしまいます。テッコを殺してしまった英雄は、家を飛び出しました。仕事場に戻った英雄でしたが、同じアシスタントである三谷が血まみれで彼を迎えました。驚愕する英雄の前で、三谷は漫画家の頭を鈍器で殴り続けます。そして英雄は、日本にZQN(ゾキュン)=ゾンビが発生しパニックになっていることや、ゾキュンは頭を潰さないかぎり死ぬことがないということ、噛まれると感染してしまうことを知ります。英雄の仕事場にいた人間もゾキュンと化してしまい、三谷が殺したといいます。しかし、そんな三谷も戦いの中でゾキュンに感染していたことがわかります。「俺はゾキュンにはならない」と、三谷は英雄の前で自ら首を切り絶命します。仕事場を飛び出た英雄は、趣味で使っていたクレー射撃用の銃を手に街を逃げ惑います。街中では、瞬く間に何も知らない人々がゾキュンに襲われて感染し、地獄のような光景が広がっていました。ゾキュンたちに追いかけられながらも英雄はタクシーを捕まえます。そこで出会ったひとりの女子高生と、スーツの男と共に、英雄はゾキュンが増え続ける街を脱出します。
アイアムアヒーローのネタバレあらすじ:承
タクシーに乗り込み、高速を走っていた時、急にスーツの男の容体がおかしくなりはじめます。ゾキュンに感染していた男は走り続ける車内で暴れ始めます。揉み合いになりながら車から男を突き落としたのも束の間、次は運転手がゾキュンと化してしまいます。意味不明な言葉を発しながらどんどん車のスピードを上げていく運転手。車を降りることができなくなった英雄と女子高生を乗せて分離帯に突っ込み、タクシーは派手に横転してしまいます。運良くことなきを得た英雄と女子高生=比呂美は、富士山の上は安全だというネット上の情報をたよりに、富士山を目指すことにしました。しかし、その道中で比呂美もゾキュンに噛まれていたことがわかります。赤ん坊に噛まれたからか時間が経っても発症していない比呂美でしたが、徐々に変化が現れ始め、自分を置いて逃げるよう英雄に警告します。比呂美を置いて英雄は逃げますが、その先で別のゾキュンと鉢合わせ、絶体絶命の危機に陥ります。その時、ゾキュンと化したはずの比呂美が英雄を助け、襲ってきたゾキュンを凄まじい力でねじ伏せてしまいました。ぼんやりとし、言葉を話さなくなった比呂美は、それでも英雄についてきました。人間なのかゾキュンなのか判別がつかない比呂美を連れた英雄は、大きなアウトレットモールにたどり着きます。
アイアムアヒーローのネタバレあらすじ:転
アウトレットモールには多くのゾキュンがうろついていましたが、建物の屋上では避難した人間たちが集団生活を続けていました。そこで英雄は看護師の藪や、物資の管理係をしているアベたちと知り合います。アベはモールの屋上からゾキュンの群れを英雄に見せ、彼らは生きていた当時の行動を繰り返しているのだと言いました。そして、モールを徘徊するゾキュンの中には、アベの妻もいることを知ります。そして英雄はモールを仕切っているリーダー的存在の伊浦と対面します。見かけは優しい伊浦でしたが、実際はモールの人々を支配し、独裁的に牛耳っている男でした。伊浦は英雄に、モールの食料庫から物資を取ってくる計画に参加するよう言います。英雄の持つ銃を気に入った伊浦は、比呂美の正体を暴き、英雄を取り押さえ銃を奪ってしまいます。比呂美は頭を撃たれ、英雄もひどい暴行を受けてしまいます。銃を手に入れた伊浦でしたが、彼に従っていたサンゴという男が銃を奪ってしまいます。サンゴは伊浦を脅し、自らが新しい支配者に成り代わったのです。
アイアムアヒーローのネタバレあらすじ:結
そして、サンゴがリーダーとなったまま、英雄たちは食料庫へ行くことになりました。地下駐車場から繋がる食料庫へ行くには、ゾキュンたちの目を掻い潜らなければなりません。サンゴは英雄や伊浦、アベたちを盾にしながら食料庫へ走ります。しかし、その途中で伊浦が姿をくらましてしまいます。食料庫にたどり着いたサンゴたちでしたが、喜びもつかの間、急に大音量で音楽が流れ始めます。音に気付いたゾキュンたちは駐車場に押し寄せ、一気に絶体絶命の状況に。仲間が次々に喰われていくなか、英雄はロッカーに身を潜めます。一方、藪をはじめとした女性たちのいた屋上にもゾキュンが入り込み、瞬く間にほとんどの人間がゾキュンに殺されていました。比呂美を連れ命からがら逃げ出した藪は、無線機で必死に助けを求めていました。ロッカーの中にいた英雄は、偶然その声を聞いていました。ロッカーの外に無線機が落ちていたのです。すぐにでも返事をしなければならないと思いながらも、恐怖でロッカーから出ることができない英雄。しかし、藪の言葉を聞き、ついに英雄はひとり戦うことを決意します。英雄は藪やアベ、サンゴと合流し、奪われていた銃を手に、駐車場に殺到するゾキュンたちと死に物狂いの決戦に挑みます。その戦いの中で、サンゴやアベが命を落とし、辛くも英雄はゾキュンの大群を殲滅することに成功します。藪と比呂美を連れ、藪の車で脱出を図ります。そんな3人の前に、姿をくらましていた伊浦が現れます。伊浦はサンゴたちを殺すため駐車場でわざとはぐれ、放送室に籠城していました。しかし、伊浦の様子がおかしくなりはじめます。籠城していた時に伊浦もまたゾキュンに襲われていたようです。藪と英雄は伊浦を殺し、比呂美を連れて誰もいなくなったモールから脱出します。そして、富士山へ向けて走り出しました。
以上、映画アイアムアヒーローのあらすじと結末でした。
「アイアムアヒーロー」感想・レビュー
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日本でこんなゾンビ映画作れるんだってくらい感動した。人体破壊描写が容赦なさ過ぎて苦手な人にはお勧めしたくないけど、全日本人に見てほしい。つか、某ブラピゾンビ映画作った人たちにこれがゾンビ映画なんだよ!って言って見せたい。ゾンビ映画は社会風刺もテーマになるので是非そのへんも汲み取って見ていただきたいです。
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この映画はニートや鈴木英雄みたいな低収入のうだつの上がらない人間が世間で活躍できるというのが焦点だと思います。「アイアムアヒーロー」っというタイトルだけあって主人公がヒーローになれるという内容ですが、女子高生の早狩比呂美を救ったり次々にZQNをやっつけていくリアルではさえない男が活躍していくというところに共感できる人間にはもってこいの映画だと思います。私もさえない底辺な人生を送っておりますのでものすごく勇気をもらいました。原作ファンはもちろん漫画を見たことのない人間でもニート、無職、ひきこもりがちな人間なら一度は観てほしい作品だと思います。
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ゾンビ映画に期待はしていませんでしたが、ものすごくリアリティがあり面白かったです。ヒーローには向かないタイプの主人公が、女性を守り続けることで、勇気と自信がつき前に進んでいけるとゆう分かりやすい内容ですが、奥が深いと思いました。感動しました。また、ゾンビのリアルな表現が漫画を読んでいる私でも引き込まれました。映像化は難しい漫画だと思っていただけに、いい意味で期待を裏切られました。最初の主人公の彼女がゾンビ化し、襲ってくるところもものすごく良かったです。是非、勇気をもらいたい人に観てほしい映画です。
私は邦画のゾンビ系はあまり期待してなかったのですが正直この映画にはビックリさせられました。最初の方のシーンでテッコの怪しく蠢き突然襲いかかってきた時のエビ反り状態が迫力あり、その時主人公の英雄はテッコに噛まれたのだが後にテッコの歯が抜けていたことが幸いしていたという処も良かったし、街の住人達がゾキュンに次々と襲われパニック状態になっていく様も良かったし、またタクシーのシーンもスーツの男性と運転手がゾキュン化して暴走するシーンもかなり迫力がありました。そして比呂美役の有村架純が可愛い!主人公を最後まで信じて、最後本当のヒーローの様に覚醒して英雄が仲間をゾキュンの大群から守るシーンはマジで必見だと感じました。下手なゾンビ系洋画よりも面白かったです。