流浪の月の紹介:2022年日本映画。公園で雨に濡れているにも関わらず本を読む少女に声をかけた大学生。大学生が彼女を家に連れ帰り、今までにない自由で平和な時間を過ごすことになりますが、大学生は誘拐犯として逮捕されてしまいます。その後、時は経ち、二人は偶然再会することになります。そして再び過去の事件が二人を苦しめようとするのでした。
監督:李相日 出演:広瀬すず(家内更紗)、松坂桃李(佐伯文)、横浜流星(中瀬亮)、多部未華子(谷あゆみ)、趣里(安西佳菜子)、三浦貴大(湯村店長)、白鳥玉季(更紗(10歳))、増田光桜(安西梨花)、内田也哉子(佐伯音葉)、柄本明(阿方)、ほか
映画「流浪の月」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「流浪の月」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「流浪の月」解説
この解説記事には映画「流浪の月」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
流浪の月のネタバレあらすじ:起
家内更紗(白鳥玉季)は9歳の少女です。友達と別れたあと、一人公園のベンチで夢中で本を読んでいました。雨が降っても帰ろうとせずに本を読み続けている更紗、そんな更紗に傘をさし、かけ声をかける青年がいました。
大学生の佐伯文(松坂桃李)です。佐伯は帰りたくないと話す更紗を自分の家に連れていきました。父親を亡くし、母親が恋人と同居を始めると更紗は叔母の家で面倒を見てもらうことになります。ずっと居心地の悪い思いをしていた更紗だったので、文の元を離れようとしませんでした。
結局、居付いてから2ヶ月が経ち、テレビでは更紗が行方不明になったと報道されています。しかし、文と更紗の二人だけの楽しい時間も終わりを告げます。湖に二人で居るところを誰かに通報され、警察がやってきます。更紗は保護され、文は誘拐犯として逮捕されてしまいました。
流浪の月のネタバレあらすじ:承
あれから15年の月日が経ちました。24歳になった更紗(広瀬すず)はレストランでウエイトレスとして働いています。亮(横浜流星)という恋人もでき、彼は更紗の過去も承知の上で付き合っています。亮はそろそろ結婚をと切り出しますが、更紗は返事に困っています。
ある時、友人と立ち寄ったカフェで店主をしていた文と再会した更紗、それから更紗は文のカフェに通うようになります。その頃から亮が更紗を束縛するようになり、時には暴力を振るうようになったのです。
ある時、文に声をかけようと店の前で待っていた更紗は、文が女性と一緒に出てくるのを目撃します。そしてその女性が文の恋人だと確信すると、安堵した気持ちになるのでした。
亮からの暴力はさらにエスカレートしていきます。更紗は亮の親族から、前の彼女の時も同じような事があった、亮は過去に不幸な生い立ちがあり逃げ場のない女性が好きなんだと聞きました。更紗は亮に、亮が思っているほど不幸ではないと話しますが、亮は理解しようとしませんでした。
流浪の月のネタバレあらすじ:転
ある日、更紗はSNSで文の事が書き込まれていることを、仕事場の同僚から聞きます。彼女たちは更紗の過去も知っていました。その写真を流出させたのが亮だという事を知った更紗はショックを受け、亮を責めます。
責められた事に逆上した亮は激しく暴力を振るい、更紗は頭に怪我をしてしまいます。更紗は頭から血を流しながらも一人歩き、気付くと文の店の前にいました。文は更紗を店の中に入れると傷の手当をします。
更紗は文が捕まった時、何も弁護出来なかったこと、また、自分のせいで文の店に悪評がついていることを謝りたいと話しました。文もそんな更紗を優しく受け入れます。結局、更紗は亮の元には帰らず、文の部屋で暮らすことになりました。それは子供の頃に感じたとても穏やかな時間となります。
ある日、更紗の知り合いの安西から娘の梨花(増田光桜)を預かることになりました。しかし、戻るはずの安西は戻らず、連絡も繋がりません。結局、文が梨花も面倒を見てくれました。
文が梨花といる姿を、またSNSにあげられてしまい、週刊誌がまた騒ぎ出しました。更紗はレストランをクビになってしまい、文の店にも嫌がらせが続くようになります。
流浪の月のネタバレあらすじ:転
我慢出来なくなった更紗は、恐らく元凶と見られる亮の元へ向かいました。亮は更紗が想像もつかないほど荒れた生活をしていました。様子のおかしい亮は突然更紗の目の前で手首を切り、自殺を図ります。驚いた更紗はすぐに救急車を呼びます。
道中、亮の手を握っていた更紗でしたが、亮は朦朧としながら「もういいから」と手を離しました。
警察に呼ばれた更紗、てっきり亮の事を聞かれると思っていたら、警察は文の事を聞いてきたのです。警察は過去の事から梨花といる文の方を問題視していました。結局、梨花は保護されることになり、文は出頭を命じられますが、今回は事件性がないことから釈放となります。
更紗はまた文に迷惑をかけてしまった事を、文に侘びました。そして、ここまで生きてこれたのも、あの日、文が湖で手を握ってくれたからだと話します。しばらく会話をしていると文が震えだし、おもむろに服を脱ぎだし、真っ裸になり泣き出しました。そして自分が第二次性徴の来ない病を患っていることを初めて誰かに告白します。
小児愛者ではなく病だった…文はその事を誰にも言えずに苦しんできたのです。 更紗は泣きじゃくる文を優しく抱きしめました。
その後、二人は誰も二人の事を知らない場所で、静かに二人で暮らすことを決めたのです。「また気づかれたら?」と更紗に尋ねると、更紗は「また流れるだけ」と即答するのでした。
以上、映画「流浪の月」のあらすじと結末でした。
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