劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteの紹介:2023年日本映画。遠藤達哉の人気コミックで、テレビアニメ化や舞台化された『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』の初の劇場版作品となる長編アニメーション作品です。本作は原作者の遠藤達哉自ら監修とキャラクターデザイン原案を手がけた完全オリジナルストーリーとなっており、旅行に出かけた主人公3人組の“かりそめの家族”がトラブルに巻き込まれていく様を描きます。
監督:片桐崇 主題歌:Official髭男dism「SOULSOUP」、星野源「光の跡」 声優: 江口拓也(ロイド・フォージャー/黄昏)、種崎敦美(アーニャ・フォージャー)、早見沙織(ヨル・フォージャー)、 松田健一郎(ボンド・フォージャー)、甲斐田裕子(シルヴィア・シャーウッド)、佐倉綾音(フィオナ・フロスト)、吉野裕行(フランキー・フランクリン)、小野賢章(ユーリ・ブライア)、 山路和弘(ヘンリー・ヘンダーソン)、藤原夏海(ダミアン・デズモンド)、 加藤英美里(ベッキー・ブラックベル)、庄司宇芽香(カミラ)、石見舞菜香(リー)、熊谷海麗(シャロン)、銀河万丈(スナイデル)、武内駿輔(タイプF)、中村倫也(ドミトリ)、賀来賢人(ルカ)ほか
映画「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」解説
この解説記事には映画「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteのネタバレあらすじ:起
時は東西冷戦の時代。西国の情報局対東課「WISE(ワイズ)」に属する凄腕スパイのコードネーム〈黄昏(たそがれ)〉はある任務「オペレーション〈梟(ストリクス)〉」のために敵国・東国に潜入、“ロイド・フォージャー”という偽名を名乗り精神科医を装って潜伏していました。ロイドは表の顔はバーリント市役所の事務員、真の顔は暗殺組織「ガーデン」に属する凄腕の女殺し屋“いばら姫”ことヨル・フォージャー、人の心が読める超能力者の孤児の少女アーニャ・フォージャー、未来予知能力を持つ犬ボンド・フォージャーと組んで偽造家族を結成、互いに正体を隠したまま血のつながりのない“仮初の家族”として活動していました。
ある日、ロイドは任務のためある屋敷で開かれていた仮面舞踏会に潜り込みました。ロイドは得意の変装術を駆使して屋敷の中にあったミサイル配備計画書の内容を入手することに成功しました。一方、ヨルは西国に武器を横流ししていたサフォーカ航空産業に乗り込み、手下たちを片付けると首謀者であるカサド部長の暗殺に成功しました。
ロイドとヨルはそれぞれの任務を終えると、アーニャとボンドの待つマンションに戻りました。この仮初の家族の中で唯一ロイドとヨルの正体を知っているアーニャは、自らの超能力でロイドとヨルのそれぞれの任務内容を読み取りました。
そんなある日、アーニャの通うイーデン校ではお菓子作りの調理実習が行なわれることとなりました。調理実習の優勝者には褒賞として「星(ステラ)」が与えられ、ステラを8つ集めると「皇帝の学徒(インペリアル・スカラー)」と呼ばれる特待生となり、エリートが集う保護者同伴の懇親会への参加を許されることになっていました。「ストリクス」の主任務は懇親会で西国のターゲットであるデズモンド国家統一党総裁に接触することであり、ロイドは任務のためにもアーニャの調理の特訓をすることにしました。しかし、そんな時にロイドは「WISE」の上司である管理官(ハンドラー)のシルヴィア・シャーウッドに呼び出され、「ストリクス」に進捗がないことを理由に担当は(ロイドいわく有能ではない)デップル少佐が引き継ぐので別の任務に就くよう命じられました。ロイドはステラさえ手に入れられれば担当を外されずに済むと考えました。
シルヴィアと別れたロイドは偶然にも同僚の女性諜報員フィオナ・フロストと鉢合わせしました。密かにロイドに想いを寄せるフィオナは、仮初の家族の妻役はヨルよりも自分の方がふさわしいと迫りました。その様子をヨルが遠くから目撃してしまい、ロイドは浮気をしているのではないかと疑いました。ヨルの市役所での同僚であるカミラ、ミリー、シャロンは、男性が浮気をしていると見られるサインとして「出張が増える」「服装の好みが変わる」「突然のプレゼント」の3つをヨルに話しました。
劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteのネタバレあらすじ:承
アーニャは帰宅したロイドの心を読み、仮初の家族が崩壊の危機にあることを知りました。ロイドはそんなアーニャに、調理実習の審査員長を務める校長の地元フリジス地方の名産の菓子であり、校長の好物でもある「メレメレ」を作ろうと提案しました。「メレメレ」を提供する店は家族連れしか入店できないことになっており、ロイドは本場の味を確かめるため週末に家族でフリジスへ行こうと提案しました。ヨルは「出張」と勘違いして心配になりましたが、出張ではなく“家族旅行”なので安心しました。
ロイド、ヨル、アーニャ、ボンドは列車に乗り、真冬のフリジスへと出発しました。旅の途中、トイレに行きたくなったアーニャはボンドを連れて洗面所に向かい、そこに置き去りになっていた鍵を発見しました。アーニャはボンドの予知能力でこの鍵は“お宝”が入っている箱の鍵だということを知り、車内の荷物保管場所からお目当ての箱を見つけました。箱の中にはチョコレートが入っており、アーニャは鍵の持ち主である2人組の男が近づいてきたことから、慌ててチョコレートを食べてしまい逃げ出しました。
2人組の男は軍情報部の特別偵察連隊に属するドミトリとルカで、アーニャが食べたチョコレートには東西の軍事バランスの均衡を崩してしまうデータが入ったマイクロフィルムが埋め込まれていました。一方、列車の個室にロイドと共にいたヨルは、廊下でキスをするカップルを見て動揺し、思わず唇を押さえました。ヨルはロイドに口紅が合わないと嘘をつき、アーニャを探しに行ったところ、アーニャはドミトリとルカに追われていました。アーニャからドミトリたちは「チョコ泥棒」と聞かされたヨルはあっという間にドミトリたちを倒し、列車はそのままフリジスに到着しました。
メレメレを提供する唯一のレストラン「瓦礫と絆亭」はペット不可のため、ボンドは仕方なく店の外で待つことにしました。ロイドはフリジスが寒冷地のため普段着ない厚着をしており、ヨルはロイドの「服の好みが変わった」と勘違いしました。
店のシェフはこの地域は昔から空の激戦区であり、駅前にはフリジスの英雄である撃墜王が乗った「レッキーとブランドンの飛行機」の本物が展示されていることを説明しました。シェフは戦争中に子供から頼まれて瓦礫の下から食材を取って料理を作り、家族に食べてほしいと思ったのでこの店は当時の名残から家族限定にしていることを明かしました。
いよいよメレメレが出てきたその時、店に東国軍情報部特別偵察連隊のスナイデル大佐が店主の引き止めを聞かずに店に入ってきました。スナイデルはメレメレを注文し、店主が品切れだと言うと、スナイデルは強引にもロイドたちのメレメレを取り上げようとしました。そこでロイドはメレメレを巡り、メレメレに使われている砂糖の種類を宛てるクイズ対決に臨みました。ロイドは的確に砂糖の種類を言い当てましたが、スナイデルはさらに砂糖のグラム数までも言い当て、メレメレはスナイデルのもとに渡ってしまいました。
ロイドは翌日にまた店に来ると伝えましたが、店主は月曜日にならないと材料が手に入らないと説明しました。ロイドは町の市場で食材をかき集めることにしました。
劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteのネタバレあらすじ:転
ロイドたちは市場に繰り出しました。途中でロイドはヨルが口紅が合わないと言っていたことを思い出し、ヨルに新しい口紅を買ってあげたのですが、ヨルは「突然のプレゼント」にロイドの浮気を疑いました。
ロイドとアーニャはメレメレの材料のひとつであるオレンジシロップが射的の景品になっていることから挑戦してみましたが、射的の店主は景品が撃たれても倒れない細工をしていました。ロイドは細工を見破ってみせ、オレンジシロップを手に入れました。
アーニャはロイドとヨルの関係を取り持つべく、二人きりで観覧車に乗せることにしました。ヨルから浮気を指摘されたロイドは誤解だと説明し、“結婚”を解消する気はないことを伝えました。ヨルと和解したロイドはヨルとアーニャを一旦ホテルに帰し、自らは単身で残りの材料であるさくらんぼリキュールの調達へと向かいました。
その頃、スナイデルは空軍基地で戦闘用飛行戦艦の発進準備をしていました。スナイデルは潜入していたWISEのスパイを殺し、ドミトリとルカにアーニャから何としてもチョコレートのマイクロフィルムを取り戻すよう命じました。スパイをスナイデルのもとに送り込んでいたシルヴィアは連絡が途切れたことから、代わりにフィオナにマイクロフィルムを回収するよう命じました。
一方、なかなか目当ての品を見つけられなかったロイドは情報屋のフランキー・フランクリンに電話をかけ、2日後にフリジス駅でさくらんぼリキュールを受け取る手筈を整えました。ホテルに戻ったロイドはヨルとアーニャから隣町にさくらんぼリキュールを売っている店があると聞きつけ、車を調達して一家で隣町に行くことにしました。そこにルームサービスを装ったフィオナが現れ、ロイドにマイクロフィルムを回収するよう指示を伝えました。
アーニャはボンドの未来予知で、さくらんぼリキュールがある店を知りましたが、このことを話すとボンドと自身の能力がバレてしまうため言い出せず、仕方なくアーニャとボンドだけでさくらんぼリキュールを入手することにしました。
こっそりホテルを抜け出したアーニャとボンドはさくらんぼリキュールの入手に成功しましたが、帰り道にドミトリとルカの襲撃を受け、アーニャは連れ去られてしまいました。その後、アーニャを探しに町に出たロイドとヨルは、ボンドがアーニャを助けようとルカの腕に噛みついた際にちぎり取った特別偵察連隊のワッペンから、アーニャは特別偵察連隊に連行されたことに気づきました。
飛行戦艦に連行されたアーニャは、スナイデルからトイレに行ったのかと詰問されました。アーニャはスナイデルの心を読み、自らが食べたチョコレートの中にマイクロフィルムが隠されていることを知り、必死で便意をこらえることにしました。
飛行戦艦は離陸し、ロイドは駅前の「レッキーとブランドンの飛行機」の無線機を使って飛行戦艦の様子を傍受しました。ロイドは単身で飛行機を駆って飛行戦艦の後を追いましたが、飛行機には密かにヨルも乗り込んでいました。
劇場版 SPY×FAMILY CODE: Whiteの結末
ロイドは飛行戦艦の対空砲火を受けながらも、何とか飛行戦艦の内部に乗り込みました。ヨルも兵士たちの攻撃をかわしながら内部に突入しました。スナイデルは全身に武器をまとった秘密兵器のサイボーグ・タイプFをヨルに差し向けました。
アーニャはロイドとヨルの突入による混乱に乗じて部屋を抜け出し、トイレで用を足しました。しかし、アーニャはすぐに捕まって艦橋の真下の部屋へ監禁されてしまい、スナイデルはドミトリとルカに艦内の汚物タンクを調べるよう命じました。
ロイドは大尉に変装してアーニャの監禁場所を聞き出し、艦橋へと向かいました。アーニャは通話間を叩いてロイドに居場所を伝えましたが、スナイデルはロイドの変装を見破り、二人は撃ち合いになりました。スナイデルは防毒マスクをつけ、毒ガス入りの手榴弾を投げつけましたが、アーニャは機転を効かせて艦橋の窓を開けるスイッチを押し、毒ガスを外に排出しました。
ロイドは混乱の隙をついてスナイデルに変装し、駆けつけた部下たちの前でスナイデルを気絶させると、兵士全員に退艦を命じました。ロイドをスナイデル本人だと信じ切った兵士たちは火災を起こした戦艦から退艦しました。
ヨルはタイプFとの戦にに臨みましたが、タイプFは大量の弾薬を搭載しており、ヨルが弾切れを狙っても通用しませんでした。そこでヨルはロイドからもらった口紅をタイプFのボディと床下に塗り、口紅の成分の半分は油であることを告げると火を付けました。タイプFは体内の弾薬に引火されたことにより爆散して果てました。
ロイドはアーニャを救出しました。ロイドはアーニャがさくらんぼリキュールを持っていることに気づきました。そこにヨルも合流しましたが、制御不能になった飛行戦艦は町に向かって墜落しようといていました。ロイドたち3人は協力して飛行戦艦の進路を変えることに成功し、飛行戦艦は町の近くの湖に不時着しました。
フィオナはボンドを連れてロイドたちを迎えにいきました。例のマイクロフィルムは実はアーニャは飲み込んでおらず、アーニャの歯の裏にくっついていました。旅行を終えて帰還したロイドはシルヴィアにマイクロフィルムを渡し、シルヴィアは引き続き「ストリクス」をロイドに任せると告げました。後任候補だったデップル少佐はロイドたちの旅行の最中に不倫が発覚し、妻の父である議員によってクビにされたとのことでした。
ロイドとアーニャたちは入手した材料でメレメレ作りに挑戦、アーニャは満を持して調理実習に臨むことになりましたが、あいにく厨房が故障してしまったことから調理実習は延期になり、しかも審査員が校長から教頭に変更になってしまっていました。ロイドは仕方なく、今度は教頭の好物である南部地方のベリープディングを入手すべく次の週末に南部に行くことにし、アーニャとヨルも連れていくことにしました。
一方、ロイドからさくらんぼリキュールの調達を頼まれたフランキーは、極寒のフリジス駅前でいつまでもロイドを待ち続けていました。
以上、映画「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」のあらすじと結末でした。
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