ストレイヤーズ・クロニクルの紹介:2015年日本映画。本多孝好の同名ベストセラー小説を実写映画化したアクション作品です。極秘実験により生み出された、常人よりも非常に短い寿命と引き換えに超人的な身体能力を持った青年たちが、視力・聴力・筋力などが常人よりも発達した青年たちが、未来の微かな希望を信じるグループと絶望したグループに分かれて生き残りを賭けた熾烈な闘いに挑んでいきます。
監督:瀬々敬久 出演者:岡田将生(荏碕昴)、染谷将太(学)、成海璃子(沙耶)、松岡茉優(モモ)、白石隼也(亘)、高月彩良(静)、清水尋也(良介)、鈴木伸之(壮)、柳俊太郎(ヒデ)、瀬戸利樹(隆二)、黒島結菜(碧)、豊原功補(井坂)、石橋蓮司(大曾根誠)、伊原剛志(渡瀬浩一郎)ほか
映画「ストレイヤーズ・クロニクル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ストレイヤーズ・クロニクル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ストレイヤーズ・クロニクルの予告編 動画
映画「ストレイヤーズ・クロニクル」解説
この解説記事には映画「ストレイヤーズ・クロニクル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ストレイヤーズ・クロニクルのネタバレあらすじ:起
1990年代初頭の日本。とある極秘機関では特殊な能力を持った人類を人工的に造り出す実験が行われていました。実験は2種類あり、ひとつは親の脳に強いストレスを与えて異常なホルモンを発生させることにより潜在能力を最大限に発揮するタイプ(通称『チーム昴(すばる)』)、もうひとつは遺伝子操作で動物や昆虫の能力を植え付け、人間にはない特殊能力を持たせたタイプ(通称『チームアゲハ』)です。研究の結果、チームアゲハの方がチーム昴よりも優れた結果が現れ、研究の打ち切られたチーム昴の被験者たちはそれぞれ里子へと出されていきました。しかし、チームアゲハは施設から逃走して行方をくらまし、研究は打ち切られて闇へ葬り去られていきました。
そして現代。チーム昴は政治家・渡瀬浩一郎(伊原剛志)の指示で極秘裏に活動していました。チーム昴の面々は、相手の動きを先読みする“超視覚”を有する最年長の荏碕昴(岡田将生)を筆頭に、数km先の物音まで聞くことのできる沙耶(成海璃子)、“超高速移動”の隆二(瀬戸利樹)、驚異の記憶力を持つ良介(清水尋也)、驚異の腕力を持つ亘(白石隼也)から構成されています。しかし、チーム昴には致命的な弱点があり、ストレスホルモンの異常分泌で脳にかなりの負担がかかりやすくなっており、いき過ぎると“破綻”(精神崩壊)して廃人になる危険性を孕んでいました。かつて極秘機関で研究に携わっていた渡瀬は破綻を防ぐ薬の開発を進めていることを仄めかしており、チーム昴は薬を得ることを条件に渡瀬の下についているのです。
ストレイヤーズ・クロニクルのネタバレあらすじ:承
一方のチームアゲハは、体内に強烈な猛毒ウィルスを秘める車椅子の青年・学(染谷将太)を筆頭に、テッポウウオの能力を持ち歯列矯正の鉄鋲を飛ばして攻撃するモモ(松岡茉優)、チーターの能力により隆二に匹敵する超高速移動の能力者・壮(鈴木伸之)、毒蛇の能力を持ち、視線で相手を誘惑したりキスで気絶させたりする静(高月彩良)、甲虫の遺伝子により皮膚を金属よりも硬化する能力を持つヒデ(柳俊太郎)、そしてコウモリの遺伝子により高周波で相手を探索する“レーダー”の能力を持つ碧(黒島結菜)から構成されています。チームアゲハもまた致命的な弱点があり、能力の代償として常人よりも老化の速度が速く、20歳代前後までしか生きられない宿命を背負っていました。チームアゲハは自分たちの寿命を延ばすための打開策を必死で探しているのです。そんなある日、渡瀬の指示を受けたチーム昴はそつなく任務をこなしましたが、その際に亘が破綻をきたしてしまい、何とかするという渡瀬に引き取られていきました。
ストレイヤーズ・クロニクルのネタバレあらすじ:転
渡瀬からチーム昴に課せられた次なる指令は、とある講演会に現れるであろうチームアゲハのメンバーを生きたまま確保するというものでした。しかし、講演会の壇上に爆弾魔の神谷(忍成修吾)という男が上がり、渡瀬が説得に応じている隙を突いてチームアゲハは講演会の出席者であるリム・シェンヤン(団時朗)を連れ去りました。チームアゲハはかつて研究に携わっていたリムから延命方法を聞き出そうとしましたが、リムの答えは治療法も対処法も何もないという絶望的なものでした。しかし、チームの中で唯一、碧だけはチーム内で唯一生殖能力を持っていることが明らかになりました。チームアゲハのメンバーらは碧こそが最後の希望だとして、生き延びて自分たちが生きた証を残してほしいと託しました。チームアゲハと対峙したチーム昴は相手の方が能力が上手だということを知り、学もまたチーム昴に興味を抱きました。昴は、同じ能力を持つ者同士がなぜ傷つけ合わなければならないのか深く苦悩しました。
ストレイヤーズ・クロニクルの結末
もはや寿命の残り少ないことを悟ったチームアゲハは、碧を戦闘から外したうえで実験の中心人物だった渡瀬を道連れにしようと動き出しました。一方、チーム昴には破綻から回復した亘が復帰、渡瀬は昴に学の秘められた能力を明かしました。学の持つウィルスは人類の80%を死滅させる程の強烈なものでしたが、ウィルスの耐性を持つ残り20%の人類は新たな進化を遂げるとされており、渡瀬の真の狙いは学のウィルスを使って人類の強制的な変革をもたらすことであり、そのためには大多数の犠牲はいとわないというものでした。渡瀬の真意を知った昴は学と手を組み、学は廃墟と化した研究施設の中にあったデータから、生きたまま自分の体を焼却すればウィルスは蔓延しないということを知りました。そこへ渡瀬が差し向けた特殊部隊が両チームに襲い掛かり、両チームのメンバーは次々と命を落としていきました。渡瀬の手から逃れた学は昴に自分を生きたまま燃やしてくれと懇願、昴は苦悩しながらも学の願いを受け入れました。碧は昴の誘いを断って一人で世界を変える道を選び、昴らチーム昴の生き残りもまたそれぞれの道へと歩んでいきました。
この映画の感想を投稿する