ザ・ファブル 殺さない殺し屋の紹介:2021年日本映画。南勝久の同名漫画を原作とし、岡田准一(V6)の主演で実写映画化したシリーズの第2作です。裏社会で恐れられる伝説の殺し屋『ファブル』(岡田)が「1年間、誰も殺さない」というミッションを課せられ、同業者から命を狙われながらもある少女の希望を守るため奮闘する姿を描きます。
監督:江口カン 出演:岡田准一(ファブル/佐藤アキラ)、木村文乃(ヨウコ)、平手友梨奈(佐羽ヒナコ)、安藤政信(鈴木)、黒瀬純(井崎)、好井まさお(貝沼)、橋本マナミ(アイ)、宮川大輔(ジャッカル富岡)、山本美月(ミサキ)、佐藤二朗(田高田)、井之脇海(黒塩)、安田顕(海老原)、佐藤浩市(ボス)、堤真一(宇津帆)ほか
映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・ファブル 殺さない殺し屋の予告編 動画
映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」解説
この解説記事には映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・ファブル 殺さない殺し屋のネタバレあらすじ:起
少女に売春をさせていた組織の者たちが次々と殺害されました。最初は少女たちを車に乗せようとしていた男が銃殺され、続けて男の仲間3人が殺害されました。
立体駐車場にいた組織の金髪男は仲間たちの死を知り、車に乗って発進しようとしました。車の中では佐羽ヒナコ(平手友梨奈)という少女が泣いていました。その時、目出し帽を被った男が現れ、金髪男の喉をナイフで斬って殺害しました。組織の5人を殺害したのはどんな相手も6秒以内に仕留めるといわれる、裏社会で恐れられる伝説の殺し屋“ファブル”(岡田准一)でした。
しかし、殺した男の足がアクセルを踏んでしまったことから車は急発進してしまい、ファブルは中にいるヒナコを助けるべく車の中に突入しました。車は壁を突き破って地面へと落下していき、ファブルは間一髪でヒナコを救い出すと下に停めてあった別の車の屋根に飛び移りました。ファブルはヒナコの無事を確認するとそのまま姿を消しました。
それから4年後。「子供達を危険から守るNPO団体」代表の宇津帆(堤真一)は表向きはその名の通りに子供たちを守る活動を展開する一方、裏では凄腕の殺し屋である部下の鈴木(安藤政信)と共に金持ちの親を持つすねかじりの若者から大金を巻き上げては殺害し、失踪したかのように見せかける悪事に手を染めていました。
4年前の事件で足を怪我し、車椅子生活となったヒナコは宇津帆の表の顔の手伝いをしていました。宇津帆は講演会で、ヒナコは5歳の時に遊具から転落して下半身不随になったと説明していました。
一方、ファブルはボス(佐藤浩市)から「1年間、誰も殺すな。その間は“一般人”として普通に暮らせ」とのミッションを課せられていました。ファブルは“佐藤アキラ”という偽名を名乗り、相棒のヨウコ(木村文乃)と兄妹を装って潜伏生活を送ることにしました。
ファブルは普段はお笑い芸人のジャッカル富岡(宮川大輔)と女優のアイ(橋本マナミ)が出演するテレビドラマを楽しみにし、かつてお世話になったことのあるデザイン会社「オクトパス」でアルバイトをしていました。
ザ・ファブル 殺さない殺し屋のネタバレあらすじ:承
そんなある日、宇津帆のNPO団体に元「真黒カンパニー」社員の井崎(黒瀬純)が加入しました。実は宇津帆は4年前にファブルに仲間を殺された組織の生き残りであり、ファブルの情報を得るために井崎を雇ったのです。ヒナコはそんな井崎を毛嫌いしていました。
ヒナコは公園の鉄棒に掴まり、立ち上がろうとする訓練をしていました。そこにたまたま通りかかったファブルは、このヒナコが4年前に助けた少女だと気付きました。ヒナコは見ているくらいなら支えてくれとキレましたが、ファブルは「自力で頑張っているのを手伝ってはいかがなものかと思った。時間がかかるが歩けるようになる」と語りかけました。
ヨウコと暮らす隠れ家に戻ったファブルは、驚異的な記憶力の持ち主であるヨウコに改めて4年前のことを尋ねてみました。あの時、ファブルが喉を斬って殺した金髪の男の名は“川平健二”であり、近くで倒れていたのは当時16歳だったヒナコでした。
ファブルは「オクトパス」での同僚・ミサキ(山本美月)から、クリスマスのイラストを描いてくれるよう依頼されました。ファブルはクリスマスに良い思い出はなかったのですが、社長の田高田(佐藤二朗)は現在時給900円のファブルに上手く描けたら時給を100円アップすると約束しました。
この日もヒナコは公園で立ち上がる訓練をしていました。ファブルはヒナコに助言を送ったのですが、とある団地の8階にある事務所に戻ったヒナコはファブルのことをストーカー呼ばわりしてしまいました。鈴木は自分がヒナコの兄を装って追い払うと言い、公園でファブルに会うと「妹に近づくな、変態」と脅しました。ファブルは自分は変態なのかなと首をかしげました。
一方、井崎は盗撮盗聴調査会社の者を装ってミサキの部屋に盗撮カメラを仕掛けました。その際、井崎は宇津帆にヒナコの愛想の悪さを訴えると、宇津帆はヒナコは高校の時に両親を強盗に殺され、その日から復讐のために生きていることを明かしました。
ファブルは宇津帆の団体から依頼されたチラシの納品のため事務所を訪れました。「必死に(リハビリを)している人に手を差し伸べるのは変態か?」と文句を言うファブルに、宇津帆は「脅したのはうちの職員だ」と謝罪しました。
ヒナコの誤解が解けたファブルは彼女に淹れてもらったコーヒーを飲みましたが、猫舌のためのけぞってしまいました。それを見たヒナコは思わず笑ってしまいました。ファブルが引き上げた後、宇津帆は「あの青年(ファブル)は変わり者だがいい奴だ」とヒナコに語り、ヒナコの身体を求めました。
ファブルは4年前のことを思い出しました。ターゲットは6人でしたが、あと1人を残して作戦は中止になったのです。ファブルは宇津帆に悪人の臭いを感じ取っており、ヒナコの兄と名乗る男(鈴木)は殺しのプロであることを見抜いていました。しかし、ファブルはボスから「殺しをやったら俺がお前を殺す」と釘を刺されており、面倒を起こすわけにはいかないのです。
ザ・ファブル 殺さない殺し屋のネタバレあらすじ:転
宇津帆の次のターゲットは「オクトパス」社員の貝沼(好井まさお)でした。宇津帆らは貝沼がミサキに想いを抱いていることにつけ込み、興信所の者を装って貝沼の元に出向くと、盗撮カメラを仕掛けたのは貝沼だと主張してゆすりました。示談を持ちかけられた貝沼は気が狂ってしまい、出社した際に包丁でミサキを襲おうとしました。
これに気付いたファブルが貝沼を止めましたが、貝沼は奇声を上げながら逃げ出してしまい、待ち構えていた鈴木に拉致されました。その様子をファブルに診られた鈴木は、宇津帆に「佐藤(ファブル)を始末する」と報告しました。
ファブルは鈴木の姿を宇津帆の団体事務所付近で見つけ、「貝沼君を返してほしい。そっち側の事情は聞かない。明日まで待つ。断れば想定外の波風が起きる」と警告しました。一方、井崎は貝沼からファブルの居場所を聞き出し、鈴木は拳銃を持ってファブルの隠れ家に向かいました。鈴木は“佐藤アキラ”の正体がファブルであることに気付いていたのです。
隠れ家で待ち構えていたのはヨウコでした。ヨウコは「(ファブルが6秒で相手を倒すなら)私は5秒よ」と言い、あっという間に鈴木を叩きのめして拘束しました。しかし、ヨウコは8秒かかったことを残念がりました。
その頃、貝沼は井崎の隙を突いて逃げようとしましたが、井崎の車に轢き殺されていました。帰宅したファブルは鈴木に改めて貝沼の解放を要求しましたが、鈴木は井崎と連絡を取り、貝沼の死を確認しました。落胆したファブルは鈴木を解放しました。
事務所に帰った鈴木は、宇津帆に井崎を始末したこと、“佐藤アキラ”の正体はファブルであることを報告しました。宇津帆は鈴木に、4年前のファブルとの因縁を騙り始めました。
実はファブルが殺した“川平健二”とは宇津帆の実の弟であり、宇津帆の本名はあの時ファブルが殺し損ねた一人の“川平浩一”だったのです。宇津帆は「あいつを殺してやる」と息巻き、これから作戦を練って“軍隊”を集めると言い出しました。鈴木も宇津帆に協力することを決めました。
一方、ファブルはヒナコのリハビリを陰ながら支え続けていました。事務所に戻ったヒナコは、宇津帆に「アキラ(ファブル)や周りの者に危害を加えないで。アキラは自分に自信をくれる」と伝えました。宇津帆はヒナコの両親の喉を斬って殺したのはファブルであり、アキラの正体はファブルであると告げました。
これに目の色を変えたヒナコは自分にも拳銃を貸してほしいと言い出し、宇津帆はは銃を貸すものの弾は後で渡すと告げました。宇津帆と鈴木は作戦を練り、銃や手榴弾、地雷などを用意していきました。
ザ・ファブル 殺さない殺し屋の結末
宇津帆はファブルに電話をかけ、話したいことがあるので事務所に来いと呼び出しました。ヨウコはこれは罠だと引き留めましたが、ファブルは「責任がある。行くのが普通だ」と告げました。ヨウコはファブルに同行し、車の中で待機することにしました。
事務所に着いたファブルはドアを開けると、仕掛けられていた手榴弾が爆発しました。間一髪で難を逃れたファブルは下の階に逃れましたが、すぐさま作業員に扮した宇津帆の手下たちが襲い掛かってきました。ファブルは団地の全体を覆う足場で手下たちと死闘を繰り広げ、ヨウコもファブルを狙撃しようとした手下を倒しました。
何とか手下たちを振り切ったファブルは鈴木が車で逃走するのを目撃し、ヨウコに後を追うよう指示しました。ヨウコは鈴木の後を追いましたが、騙し討ちに遭って捕らえられてしまいました。一方、ファブルは「真黒カンパニー」社長の海老原(安田顕)に電話をかけ、車を貸してくれるよう頼みました。海老原は部下の黒塩(井之脇海)を向かわせることにしました。
その頃、宇津帆はヒナコの乗る車椅子を押しながら林の中を進んでいました。そこは宇津帆一味が殺した若者たちが埋められている場所でした。そこに鈴木がヨウコを連れて現れ、ヨウコを木に縛り付けました。宇津帆はヒナコに弾を与え、ヨウコを撃つよう指示しましたが、ヒナコが撃ったのはヨウコではなく何と宇津帆でした。
宇津帆は防弾チョッキを着ており、無傷でした。ヒナコは宇津帆に「私の両親を殺したのはお前だ。警察は喉を斬って殺されたなんて一言も言ってない。その状況を知っているのは犯人だからよ」と告げました。宇津帆は笑いながらヒナコの両親を殺したことを認め、売春の件を警察に話されると面倒なので口封じに殺したことを明かしました。
怒りに燃えるヒナコは必死で車椅子から立ち上がり、2、3歩進みましたが、宇津帆はヒナコの足元に地雷が仕掛けられていることを告げました。ヨウコは鈴木にヒナコを助けるよう説得しました。
そこに黒塩の車に乗ったファブルがやってきました。ファブルはヨウコの拘束を解き、鈴木にここは協力してヒナコを助けようと呼びかけました。ヨウコが宇津帆を銃で牽制している間に、ファブルは鈴木にショベルカーを運転させてバスケットをヒナコの足元に当てて爆風除けにすると、「半年で歩ける」とヒナコを励ましながら無事に地雷から引き離すことに成功しました。
宇津帆はヒナコに手榴弾を投げ、鈴木は宇津帆の額を撃って射殺しました。手榴弾はピンが抜かれておらず、ヨウコは宇津帆がわざと自分が撃たれるように仕向けたのだと見抜きました。宇津帆の死体は鈴木の手によって、殺された若者たちと同じ場所に埋められました。ヒナコは現場に手を合わせました。
その頃、「オクトパス」では田高田とミサキがファブルの描いたイラストを見て感心していました。そこに描かれていたのはサンタクロース、そして車椅子から立ち上がる少女の姿でした。
クリスマスの日、ファブルはヒナコからもらった手紙を読んでいました。
手紙には「この手紙は読み終わったら燃やして下さい。4年前、私は車の中で泣いていました。親の気持ちもわからず、家出を繰り返した結果です。世間知らずの身から出た錆です。アキラ(ファブル)が男を殺さなかったら、私は風俗に売られていたかも知れません。アキラには感謝しかありません。私は半年で歩いて見せます。歩いている私をイメージしてほしいです。ありがとう、さようなら」と書かれていました。
ファブルは手紙を燃やしながら、雪が降り始めた空を見上げていました。
ボスは組織の隠れ蓑である整体院で働きながら、ファブルとヨウコの会話を盗聴していました。
以上、映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」のあらすじと結末でした。
「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」感想・レビュー
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一作目を見ないで見たのですが、面白かったので一作目も映画を見た後に見ました。
コミカルなところがあったりするのですが、主演の岡田准一がかっこ良くて戦うシーンはどうやって撮っているんだろうと思うぐらい激しくてエキサイティングでした。
相棒のヨウコ役の木村文乃もきれいですが強いというかっこ良さが印象的。
堤真一は、ちょっと気持ち悪いと感じたのは演技がうまいということかなと思ったりしました。
この映画がおすすめな理由は何といってもド派手なアクションです。ただドッカンドッカンと派手なだけじゃなくカメラワークやスローモーションの使いどころ、また不自然さを感じさせないCG表現などがこれでもかと使われています。予告映像にもある玄関の扉が爆発によって飛んでくるのをよけるシーンは鳥肌が立ちました。ぜひ一度は見てほしい映画です。