ザ・ファブルの紹介:2019年日本映画。都市伝説にもなっているファブルは、6秒で人を殺すことができるという殺人のプロ。彼はある日ボスから、1年間一般社会に埋没して普通に生活するように言われる。妹のヨウコと大阪で普通の暮らしをするはずだったが、普通の暮らしがよくわからず戸惑うことばかり。そんな中、一人の男が出所してやっかいなことを始め、巻き込まれそうになる。ボスとの「人を殺してはいけない。もし殺したら、お前を殺す。」というミッションを守ることができるだろうか。ハラハラドキドキしながらのアクロバットや拳銃を交えてのハードな闘いが行われる。
監督:江口カン 原作:南勝久 出演:岡田准一(ファブル/佐藤明 アキラ)、木村文乃(佐藤ヨウコ)、山本美月(清水ミサキ)、福士蒼汰(フード)、柳楽優弥(小島)、向井理(砂川)、南出凌嘉(幼少期のファブル)、加藤虎ノ介(風間)、好井まさお(貝沼)、木村了(コード)、井之脇海(黒塩 / クロ)、藤森慎吾(河合ユウキ)、宮川大輔(ジャッカル富岡)、佐藤二朗(田高田)、光石研(浜田)、安田顕(海老原)、佐藤浩市(ボス)、ほか
映画「ザ・ファブル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・ファブル」のあらすじと結末をネタバレ解説。動画やキャスト紹介、レビューや感想も掲載。ストーリーのラストまで簡単解説します。
ザ・ファブルの予告編 動画
ネタバレ「ザ・ファブル」あらすじ・結末
ここからは映画「ザ・ファブル」のネタバレを含んでいます。あらすじの結末まで解説していますのでご注意ください。
ザ・ファブルのネタバレあらすじ:起
料亭で外国人マフィアと日本ヤクザが宴会をしていた。ところが見張り役はいつの間にか銃で撃たれて死んでいた。そうとは知らず、芸子さんを呼んで煌びやかに日本刀を差し出し、外国人に渡して楽しんでいると突如、銃弾が外国人マフィアに命中。そのあと、瞬時に人が何人も殺され、会場は騒然とするのであった。
逃げ惑う人たちも瞬時に殺されていった。そこに、ファブル(岡田准一)が顔にマスクをして全身黒に覆われて登場し、一瞬にして周りは死体だらけになった。
ファブルは伝説であり、6秒で人を殺すことができるという誰も見たことのない神話だった。
料亭の死体の処理を請け負う会社は、真黒カンパニーの下請けのフード(福士蒼汰)と、フードの相棒コード(木村了)に襲われる。フードはそこでファブルの殺し方を見て、本当にファブルが存在していることを確信し、また銃さばきの正確さや恐るべき身体能力を目の当たりにして衝撃を受ける。
子どもの頃のファブル(南出凌嘉)は極貧な生活を田舎でしていた時に、ボス(佐藤浩市)に拾ってもらい、サバイバル生活をしながら育ててもらう。ヤクザの世界しか知らないファブルはどんどん頭角を現し、6秒もあれば簡単に人を殺すことができるようになる。
そんなファブルを育てたボスだが、1年間一般社会との交流を通して普通の生活をするように、またその間は人を殺してはいけない、もし殺したら俺がお前を殺す、というミッションを与える。そして相棒(木村文乃)と二人で、兄と妹という設定にして大阪の町で暮らすように送り出す。
東京から大阪に向かう車の中では、ファブルは眉をトントンと叩くと大阪弁になり、テレビのお笑い番組でジャッカル富岡(宮川大輔)が出る度に笑うのであった。ファブルの相棒は毎日飲み歩く酒豪でファブルの運転手をすることになる。
ザ・ファブルのネタバレあらすじ:承
ボスから別れ際に「小鳥を焼き鳥にするのではなく、育てろ」と言われ、インコを大切に育てることにする。普通の生活をしろ、と言われたものの、これまで普通の生活をしていなかったので普通がよくわからず、戸惑うことばかり。ベッドがあってもお風呂の浴槽で裸で寝たり、部屋の中ではずっと裸で過ごしていた。また、ボスが偽造免許証と偽造保険証を用意して、ファブルは佐藤明「アキラ」と名乗ることに。
またファブルの相棒は妹ヨウコ(木村文乃)として大阪で二人が生活を始めるようになる。まず、大阪ではボスのツテで真黒カンパニーの海老原(安田顕)の世話になることに。早速、海老原に「普通の人はみんな働いている。お前も働け」と言われて就活をする。しかし、面接の受け答えや履歴書を見た会社は、どこも採用しないのであった。
ある日、大阪の町をアキラとヨウコが歩いていると、通りすがりのチンピラに襲われます。ヨウコは逃がしたものの、普通の生活をするためにアキラはチンピラに負けるように痛いふりをしたり、鼻血を出したり、倒れたりするのだった。しかし、そのときも即座に相手の利き腕や格闘技経験の有無など、戦闘能力を瞬時に見抜いてしまうのであった。
鼻血を出して倒れていると、たまたま通りすがりのミサキ(山本美月)に声をかけられる。ハンカチを出されて「使いますか?」と聞かれるが「いや。」と言ったとたんに足早に去っていかれるのであった。そのあとも普通の生活をするために仕事を探していたが、たまたまこの前出会ったミサキに会い、仕事を紹介してもらうのであった。ミサキのいるデザイン会社オクトパスの面接を受け、田高田社長(佐藤二朗)に時給800円、雑用係としてやっと採用された。
働き始めて少しずつ仕事や会社にも慣れてきて、会社の食事会にも行くようになります。みんなと食事をするようになって、これまで枝豆やスイカや魚を丸ごと食べたりすると周りが驚くのを見て、普通の生活をしている人と違うことを初めて知ったり、自分が極度の猫舌ということに気づいたリもしました。また、食事中に同僚の貝沼(好井まさお)がミサキを盗撮しているのに気がついて、アキラが机の下から枝豆を貝沼に投げつけて盗撮を阻止したりもしていた。このときも絶妙な距離で盗撮のライターを直撃するのであった。
アキラの社宅は2階で、1階は海老原の愛車のハコスカが置いてあった。海老原はハコスカに乗るのも触るのさえも禁止していた。海老原はアキラをミサキに近づくように仕向けたりもしていたのである。
ある日、海老原はアキラを連れて二人のチンピラを殺すように命じた。しかし、アキラはボスとの約束がある、今はボスからもらったインコを育てている、ということを伝えて、殺すことを拒否する。アキラはどこまでもおかしなくらい真面目にボスとの約束を忠実に守ろうとするのであった。
そんなある日、海老原の部下の小島(柳楽優弥)が出所して、海老原の所に戻ってきた。海老原は祝い金として500万円を渡す。
アキラは仕事の紹介でミサキに近づいたことを海老原に謝りに行った。そこには小島がいた。なかなか会わそうとしない小島であったが、用件を聞いて部屋に通す。ところが海老原を呼んでも出て来なかったので、奥の部屋に行くとシャワーを浴びているようだった。しかし、声をかけても出ないので、戸を開けると海老原は倒れていた。小島は戸惑っていたがすぐにアキラは病状を察知した。そして海老原は入院することになった。
心筋梗塞で倒れていたのであった。アキラはこんなときにもすぐ相手の体の調子や病状がわかるのであった。小島は海老原が入院している間にかつて、300万円を貸していた風間(加藤虎ノ介)のところに行った。風間は売春などで儲けていたが、小島に返す気もなくのうのうと暮らしていた。まさか出所して帰ってきているとも思わなかったのだろう。小島は返せ、と恐喝したが金を返さない風間にしびれを切らし、逆上して殺してしまう。
その頃、アキラはアルバイトに精を出していた。ミサキは病弱な親を支えるために、バイトの掛け持ちをしながら働いていた。アキラはアルバイトも順調になっていた。雑用係だったが、ある日、絵を描くとそのキャラクターが個性的で愛嬌があったので社内での評判もよく、社長も認めてくれて時給800円から時給900円に上げてもらえた。
そこでアキラはミサキにお礼を言うと、ミサキはアキラに自分の絵を描いて欲しいと言うのであった。そんなミサキだったがかつてグラビアの仕事をしていたことがあった。そこに目をつけた小島は、出所してミサキに近づき、脅迫まがいのことをして付きまとっていた。なかなか仕事を請け負わないので、母親やおばあさんの周辺にまで嫌がらせをされそうになり、身の危険を感じて小島の仕事を引き受けることに決めて小島の家に向かう。
ザ・ファブルのネタバレあらすじ:転
海老原は入院している間も小島のことが気にかかっていました。連絡が取れないので妙に嫌な予感がしていた。そこで、アキラに小島を探すように頼んだ。その報酬として、先に自分のお気に入りのハコスカをプレゼントした。アキラはミサキも巻き込まれたことを知ります。そして助けてもらったり親切にしてもらうと、お礼をするのが普通だとバイト先で教えてもらったので、小島とミサキを救うためにも海老原に協力することにします。ところが人を殺してはいけないというミッションがある。そこで1階の倉庫で一晩中悪戦苦闘しながらもボスから「身近なものを活かせ」と言われていたことを思いだし、見た目は本物、中身はオモチャの拳銃を作り上げました。
そして、翌日。銃を持って小島の隠れ家に向かう。そこにはすでにミサキも小島も拉致されて誰もいなかった。そこでアキラは次々と拉致現場を検証していく。小島の動きやドアチェーンが切れていることや、壁の血痕を見て小島とミサキがどのような状況だったかを推察していくのであった。海老原の予感通り小島はミサキを拉致していました。ところがさらに、砂川(向井理)についていたフードが、小島とミサキをごみ処理場で拉致していました。
小島と同じ真黒カンパニーの砂川の請け負っているごみ処理場では、砂川が会社を乗っ取ろうと思いつき、海老原が小島に風間殺害をやらせたことにしようと考えていたのである。アキラは黒いマスクをしてファブルに変身して、ごみ処理場に向かいました。ごみ処理場では小島は椅子に縛り付けられ、今にもクレーンから落ちて命を落としそうな状況に追い込まれていました。
そしてその横でミサキは震えていました。そこに、颯爽と現れたのがファブルでした。壁をよじ登り、小島が捕まっている場所に突入しますが、いきなり銃撃を受けそうになるも、扉を防弾にしてどんどんつき進んでいきます。そしてミサキを助けて安全な場所にかくまうと、小島を守りながら何十人もの敵と闘っていきます。銃撃され、小島は椅子からクレーンが落ちて命を落としそうになったときには、危機一髪でファブルが小島を助けます。ファブルは敵を銃で撃つ訳にもいかず、足で相手を倒れさせたり、急所を微妙にずらして殴ったりしながら殺すことなく相手を倒していきました。
しかし、死んでないのでまた、起き上がってくる敵もいるなかで、さらに小島を抱き抱えながらの闘いであった。小島は危ないながらもファブルに助けられ、命からがら逃げていきました。フードはやっと伝説のファブルに会えて、かなり興奮状態で対決に挑みます。ファブルを狙いうちすれば自分が伝説になれると思っているので、容赦なく銃で撃ってきます。ところが足を踏み外して下に落下します。落下したものの、さらに追い討ちをかけるように今度はランダムに上に向かって銃を撃ち続けます。
どこに跳んでくるかわからない銃から撃たれながらもファブルは身を守り、体をかわして振り切るのであった。そしてなんとかミサキのいたところにまで戻ろうとするのだが、そこにはコードがミサキを追い詰めていた。逃げることもできなくなり、ついにミサキは手を離してしまい、高い所から落下してしまう。と同時にちょうどそこへ危機一髪、ヨウコが来て落下しているところを助けるのであった。
ザ・ファブルの結末
ファブルは小島を助けたが、小島は海老原を裏切ったので海老原は無念な気持ちで、けじめとして小島を殺します。
ミサキは落下したときに気を失ったのか、気がつくと車のなかでうとうとしていた。目が覚めると横にはマスクを脱いだ見知らぬ人が、アキラの家の前まで送り届けてくれました。あまりにも激しい恐怖と不安とが交錯して、まだ悪夢を見ているようだったが、アキラの家に入ると何もなかったかのように、朝からヨウコとアキラが酒盛りをしていました。
ミサキも一緒に飲もうよ、とヨウコに言われ、三人で宴会が始まりました。ミサキはさっきまでの出来事を二人に話すわけにもいかず、あの恐怖と今ここで楽しく過ごしている安堵感の落差があまりにも激しく、不思議に感じていました。飲んでいると、アキラが「少し早いけど」と言ってアキラが描いたミサキのイラストをプレゼントします。ミサキはアキラの描いた絵を見て感動します。
そのあとしばらくすると、アキラは時給が上がったお礼に「今度の給料が出たらミサキに晩御飯をおごる」という約束をしていたので、二人で居酒屋さんに行って、楽しく普通に焼き鳥を食べて過ごします。もちろん、鳥は頭から食べるのは普通じゃないけど、焼き鳥を頭から食べるのは普通のことで普通に食べれました。こんな感じでアキラもずいぶん普通の生活ができるようになり、成長しました。
以上、映画「ザ・ファブル」のあらすじと結末でした。
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「ザ・ファブル」感想・レビュー
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岡田くんが好きで観ました。
とりあえずアクションはさすが、見応えある映画です。
個人的には海老原の人情が好き。どうしようもない小島を面倒見てきたけど、最後はきっちりけじめをつける。
居酒屋で一人、ビールを2杯頼んで飲むシーンは感動した。ところどころコミカルで見やすいです。
漫画の実写化なのであまり期待はしてませんでしたが、テンポも良いし、アクションはかっこいい。
何も考えずに観られるアクション映画でした。
闇世界の話なので、気持ちの良いストーリーではないですが、約束を守って人を守ることを最後まで通した主人公の芯の強さというか真面目さは凄いなと思う。
漫画はかなり続いてるけど、映画はきちんとまとまってるので、よかったです。