ザ・ファブルの紹介:2019年日本映画。都市伝説にもなっているファブルは、6秒で人を殺すことができるという伝説の殺し屋。彼はある日ボスから、1年間一般社会に埋没して普通に生活するように言われる。妹役のヨウコと大阪で普通の暮らしをするはずだったが、普通の暮らしがよくわからず戸惑うことばかり。そんな中、一人の男が出所してやっかいなことを始め、騒動に巻き込まれていく。ボスとの「人を殺してはいけない。もし殺したら、お前を殺す。」というミッションを守ることができるのだろうか。2021年6月18日には続編『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』が公開。
監督:江口カン 原作:南勝久 出演:岡田准一(ファブル/佐藤明 アキラ)、木村文乃(佐藤ヨウコ)、山本美月(清水ミサキ)、福士蒼汰(フード)、柳楽優弥(小島)、向井理(砂川)、南出凌嘉(幼少期のファブル)、加藤虎ノ介(風間)、好井まさお(貝沼)、木村了(コード)、井之脇海(黒塩 / クロ)、藤森慎吾(河合ユウキ)、宮川大輔(ジャッカル富岡)、佐藤二朗(田高田)、光石研(浜田)、安田顕(海老原)、佐藤浩市(ボス)、ほか
映画「ザ・ファブル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・ファブル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・ファブルの予告編 動画
映画「ザ・ファブル」解説
この解説記事には映画「ザ・ファブル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・ファブルのネタバレあらすじ:起
料亭で外国人マフィアと日本ヤクザが宴会をしていた。ところが見張り役はいつの間にか銃で撃たれて死んでいた。そうとは知らず、ヤクザのボスが日本刀を外国人マフィアに渡して楽しんでいると、突如、銃弾が外国人マフィアのボスに命中。そのあと、瞬時にその場にいた何人も殺され、宴会は騒然とするのであった。逃げ惑う人たちも瞬時に殺されていった。そこに、顔をマスクで覆った全身黒ずくめのファブル(岡田准一)が現れ、一瞬にして周りは死体だらけになった。
その後、同じくマフィアとヤクザを殺しに現れた殺し屋のフード(福士蒼汰)と相棒コード(木村了)だったが、すでに現場は死体の山だった。これはファブル[寓話]という奴の仕業かもしれないと感じたフードは、ファブルを探し出すことを決意する。
現場を後にしたファブルは、酒豪の相棒(木村文乃)が待つ車に乗り込み、テレビのお笑い番組でジャッカル富岡(宮川大輔)のネタを見て爆笑するのであった。
ファブルは伝説の殺し屋であり、6秒以内で敵を仕留めることができるという誰もその存在を確認したことがない都市伝説ともいわれる存在だった。
ファブルが属する組織のボス(佐藤浩市)は、しばらく活動を休むと言い、ファブルに1年間一般社会との交流を通して普通の生活をするように、またその間は人を殺してはいけない、もし殺したら俺がお前を殺す、というミッションを与える。そして酒豪の相棒と二人で、兄と妹という設定で大阪の町で暮らすように送り出す。
また、ボスは偽造免許証と偽造保険証を用意しており、ファブルは佐藤アキラ、相棒(木村文乃)は佐藤ヨウコと名乗ることに。そしてボスから餞別としてインコを与えられ「焼き鳥にするのではなく、育てろ」と言われ、大切に育てることにする。
ザ・ファブルのネタバレあらすじ:承
アキラとヨウコは、大阪での生活を始めた。ボスのツテで真黒カンパニーの浜田会長(光石研)と海老原社長(安田顕)の世話になることになったが、海老原は簡単に人を殺すファブルの存在が気に入らない様子だった。
ある日、大阪の町をアキラとヨウコが歩いていると、海老原が差し向けたチンピラに襲われた2人。ヨウコは逃がしたものの、普通の生活をするためにアキラはチンピラに負けるようにわざと殴られて痛いふりをしたり、鼻血を出したり、倒れたりするのだった。しかし、そのときも即座に相手の利き腕や格闘技経験の有無など、戦闘能力を瞬時に見抜いてしまうのであった。
鼻血を出して倒れていると、たまたま通りすがりのミサキ(山本美月)に声をかけられる。ハンカチを差し出されて「使いますか?」と聞かれるが「いや、いい。」と言うと、足早に去っていかれるのであった。
その頃、料亭での死体処理を請け負った業者が、フードとコードに襲われて皆殺しとなった。フードは業者が回収したスマホに映るファブルの殺し方を見て、本当に伝説の殺し屋ファブルが存在していることを確信、また、銃さばきの正確さや恐るべき身体能力を目の当たりにして衝撃を受ける。
アキラは、普通の生活をしろと言われたものの、これまで普通の生活をしていなかったので、普通がよくわからず戸惑うことばかり。ベッドがあってもお風呂の浴槽で裸で寝たり、家の中ではずっと裸で過ごしていた。
ある日、海老原からサシで話そうと言われて出かけたアキラ。そこには真黒カンパニーの子分たちがいた。海老原は奴らを殺すようアキラに言い、「これは大阪で1年暮らすための踏み台や」と言われたアキラは仕方なく倒すものの殺しはしなかった。そして「できるならこの1年、誰も殺さずに暮らしてみたい」と言って海老原に頭を下げた。
そして、海老原に認められたアキラは「普通の人はみんな働いている。お前も働け」と言われて就活を始める。しかし、面接の受け答えや履歴書を見た会社は、どこも採用しないのであった。
その頃、出所した海老原の弟分である小島(柳楽優弥)が、300万円を貸していた風間(加藤虎ノ介)のところに行った。風間は売春などで儲けていたが、小島に金を返す気もなくのうのうと暮らしていた。まさか出所して帰ってきているとも思わなかったのだろう。小島は金を返さない風間にしびれを切らし、逆上して殺してしまう。
アキラはその後も普通の生活をするために仕事を探していたが、偶然この前出会ったミサキに会い、仕事を紹介してもらうのであった。ミサキのいるデザイン会社『オクトパス』の面接を受け、田高田社長(佐藤二朗)に時給800円、雑用係としてやっと採用された。
そんなある日、小島が真黒カンパニーに戻ってきた。浜田会長は祝い金として500万円を渡す。同じ組の砂川(向井理)は子分である風間を小島が殺したと思っており、一触即発となるが、海老原に連れられて小島は会社を出ていくのだった。
アキラは働き始めて少しずつ仕事や会社にも慣れていき、歓迎会に参加します。みんなと食事をし、これまで枝豆やスイカや爬虫類を丸ごと食べてきたことに周りが驚くのを見て、普通の生活をしている人と違うことを初めて知ります。
帰宅したアキラは幼いころを思い出します。ーーー 子どもの頃のファブル(南出凌嘉)は殺し屋としての才能をボス(佐藤浩市)に見込まれ、サバイバル生活をしながら育ててもらった。殺し屋の世界しか知らないファブルはどんどん頭角を現し、6秒もあれば簡単に人を殺すことができるようになったのです。
そこへ、ミサキから電話が入った。家の鍵を無くしたから泊めてほしいと。泥酔しているヨウコはミサキの顔を変顔にして楽しんだ。その後アキラは、海老原からミサキに近づくなと言われていたにもかかわらず、仕事を通じてミサキに近づいたことを海老原に謝りに行った。
するとそこには小島がいた。なかなか海老原に会わせようとしない小島だったが、用件を聞いて部屋に通す。ところが海老原を呼んでも出て来なかったので、奥の部屋に行くとシャワーを浴びているようだった。しかし、声をかけても返事がないので、戸を開けると海老原は倒れていた。
小島は戸惑っていたが、すぐにアキラは病状を察知し、海老原は入院することになった。心筋梗塞で倒れていたのであった。アキラはこんなときにもすぐ相手の体の調子や病状がわかる能力を持ち合わせていた。
ミサキは病弱な親を支えるために、バイトの掛け持ちをしながら働いていた。アキラはアルバイトも順調になっていた。雑用係だったが、ある日、絵を描くとそのキャラクターが個性的で愛嬌があったので社内での評判もよく、社長も認めてくれてアキラは時給800円から時給900円に上げてもらえた。
ある朝、ミサキが家を出ようとすると、そこに小島がいた。かつてグラビアの仕事をしていたことがあったミサキに目をつけた小島は、AVに出演するよう脅迫、連絡を待つと言って去っていった。
その後、ミサキが掛け持ちのバイトに出かけようとするとそこに一本の電話が。バイト先の店長が通り魔に襲われたらしく、今日は休みにするという連絡だった。それは小島の仕業だった。その後もなかなかミサキが仕事を引き受けないため、母親やおばあさんの周辺にまで嫌がらせをされそうになります。
一方、砂川はフードとコードに会っていた。砂川は真黒カンパニーを転覆させようと企んでおり、それに協力させようとしていた。背後にファブルがいることを匂わせると、フードは興味を持つのだった。
ある日アキラは、ミサキからキャラクターデザインのお礼を言われ、一緒に飲みに行くことに。そしてアキラはミサキにお礼を言い、今度は自分がごちそうすると申し出るが、ミサキはアキラに、ごちそうの代わりに自分の絵を描いて欲しいと言うのであった。
ミサキはその後、先日からの小島の脅迫に身の危険を感じ、仕方なく仕事を引き受けることに決めて小島の家に向かいます。契約書を書かされようとしたとき来客があり、小島が出ると突然何者かに襲われました。
ザ・ファブルのネタバレあらすじ:転
一方、海老原は入院している間も小島のことが気にかかっていました。女を使って商売をしているという話を聞いて嫌な予感がしていたのです。そこで、アキラに小島を探すように頼みます。その報酬として、自分のお気に入りのハコスカをプレゼントしました。そしてアキラは海老原に協力することにします。
小島の家を訪れたアキラは、痕跡からミサキも巻き込まれて2人が拉致されたことを感じ取ります。それは砂川の差し金によるフードとコードによる仕業でした。小島とミサキは砂川の管理するごみ処理場に拉致されていました。ごみ処理場では小島は椅子に縛り付けられ、今にも焼却炉に落ちて命を落としそうな状況に追い込まれていました。そしてその横でミサキは震えていました。砂川は会社を乗っ取ろうとしており、海老原の指示で小島に風間殺害をやらせたことにしようと考えていたのです。
アキラは救出方法に悩んでいました。人を殺してはいけないというミッションがあるからです。そこで1階の倉庫で一晩中悪戦苦闘しながらも、ボスから「身近なものを活かせ」と言われていたことを思いだし、ヨウコも手伝い、見た目は本物、中身はオモチャの拳銃を作り上げました。
その頃、アキラのボス(佐藤浩市)は海老原の病室にやってきていました。そして「普通の生活をさせる約束だった。どうして巻き込んだんだ」と迫ります。そして「アキラに普通の生活をさせて、殺しのスキルを落とさせ、一般社会に馴染めるようにさせたかった。育てた者の責任として」と話します。そして、アキラを殺したら次は君だと警告して去っていきました。
準備を整えたアキラは、黒いマスクをしてファブルに変身し、ごみ処理場に向かいました。壁をよじ登り、襲われそうになっているミサキのもとに颯爽と現れて敵を倒します。そしてミサキを安全な場所にかくまうと、小島が捕まっている場所に突入、いきなり銃撃を受けそうになるも、扉で銃弾を避けながらどんどんつき進んでいきます。
小島を救うため、フードからの攻撃をかわして何十人もの敵と闘っていきます。ファブルは敵を殺す訳にもいかず、急所を微妙にずらしたり殴ったりしながら殺すことなく相手を倒していきました。そして小島が焼却炉に落ちていくところを間一髪で助け出します。ファブルと共に脱出を図る小島でしたが、物音を立てて敵に気づかれてしまい、またしても激しい戦いに巻き込まれます。
身を隠していたミサキも敵に見つかり追われています。そんなミサキを目で追いながら、ファブルは小島を引き連れて敵と戦いながら脱出を試みます。するとそこへ砂川が現れて小島を挑発します。直接対決する2人を置いてファブルはミサキを探しに向かいます。
フードはやっと伝説のファブルに会えて、かなりの興奮状態で挑んできます。ファブルを狙いうちすれば自分が伝説になれると思っているため、執拗に銃で撃ってきます。しかし撃ち合いの衝撃でフードは気を失います。
その頃、ミサキはコードに追い詰められていました。ついに逃げることもできなくなり、ミサキは高所から手を滑らせてしまい落下しそうになりますが、ちょうどそこへヨウコが現れてコードを撃退します。そしてミサキが落下していくところを、危機一髪ファブルが駆けつけて助けるのだった。
ザ・ファブルの結末
ミサキは落下したときに気を失い、気がつくと車のなかでうとうとしていました。目覚めると横にはファブルの格好をした見知らぬ男がいました。そして家の前まで送り届けてくれていました。あまりにも激しい恐怖と不安とが交錯して、まだ悪夢を見ているようだったが、ヨウコの家を訪れると何もなかったかのように、ヨウコとアキラが酒盛りをしていました。
ヨウコに誘われて三人で宴会が始まります。しかしミサキは先の恐ろしい出来事を二人に話すこともできず、あの恐怖と今ここで楽しく過ごしている安堵感の落差があまりにも激しく暗い表情のままです。するとアキラが「少し早いけど」と言ってアキラが描いたミサキのイラストをプレゼントします。ミサキはアキラの描いた絵を見て感動するのでした。
一方、海老原はアキラの家にやってきていました。ハコスカのトランクから傷だらけの小島を出すと、裏切りに対するけじめとして海老原は無念な気持ちで小島を殺すのでした。
その頃、ごみ処理場では敵が次々と目を覚ましていました。フードとコードも生きていたことに安堵して笑いますが、次の瞬間、ファブルのボスによって銃殺されるのでした。また、とある場所で海老原が砂川に会っていました。小島を始末した写真を見せて今回の抗争を丸く収めるのでした。
しばらくして、アキラは時給が上がったお礼に、ミサキを食事に誘います。居酒屋で手羽先を丸ごとかじるアキラにミサキは驚くのでした。
以上、映画「ザ・ファブル」のあらすじと結末でした。
「ザ・ファブル」感想・レビュー
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岡田くんが好きで観ました。
とりあえずアクションはさすが、見応えある映画です。
個人的には海老原の人情が好き。どうしようもない小島を面倒見てきたけど、最後はきっちりけじめをつける。
居酒屋で一人、ビールを2杯頼んで飲むシーンは感動した。ところどころコミカルで見やすいです。
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↑上の方に小島が小鳥に見えてしまった笑
同じく、海老原の人情感動しました。そして柳楽優弥さんの演技がすごい。
向井理さんや福士蒼汰さんは演技力か役柄か個人的にちょっと違和感でしたがすごく楽しめました!(2人とも裏家業役イメージがない…爽やかすぎて) -
組織の転覆を図った砂川に何の処分もくだらないのはおかしいなあ
漫画の実写化なのであまり期待はしてませんでしたが、テンポも良いし、アクションはかっこいい。
何も考えずに観られるアクション映画でした。
闇世界の話なので、気持ちの良いストーリーではないですが、約束を守って人を守ることを最後まで通した主人公の芯の強さというか真面目さは凄いなと思う。
漫画はかなり続いてるけど、映画はきちんとまとまってるので、よかったです。