おおかみこどもの雨と雪の紹介:2012年日本映画。不思議な青年と出会った花は、何か同じものを感じお互い惹かれあい愛し合うようになるが、その青年は実は「オオカミ男」の末裔であった事を知る花であったが、それでも彼と一緒に居たいと思う気持ちが勝ち、おおかみおとこの子供の「雪」と「雨」を産むのである。しかし、彼はある雨の日に死んでしまう。そこから、花と雪と雨の苦難に満ちた物語が始まる。
監督:細田守 声優:花(はな)/宮崎あおい、おおかみおとこ/大沢たかお、雪(ゆき)/黒木華、少年期の雨(あめ)/西井幸人、幼年期の雨(あめ)/加部亜門、ほか
映画「おおかみこどもの雨と雪(細田守監督)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「おおかみこどもの雨と雪(細田守監督)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
おおかみこどもの雨と雪の予告編 動画
映画「おおかみこどもの雨と雪(細田守監督)」解説
この解説記事には映画「おおかみこどもの雨と雪(細田守監督)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
おおかみこどもの雨と雪:ネタバレあらすじ1【出会い】
東京の外れにある国立大学に通う「はな」は授業料を奨学金で賄い、生活費はアルバイトを掛け持ちして工面していながら学校に通っていた。そんなある初夏の日、ヨレヨレのTシャツを着て教科書も持たずにノートを一心不乱に取る青年に出会うのだ。授業が終わり青年が教室を出ると、花は青年を追いかけ青年に声をかけます。「待って下さい」「出席票を書いて出さないと出席じゃなくなります」と言うと、「俺、ここの学生じゃない。目障りならもう来ない」と花に告げるのである。何故か親近感を覚えた花は、青年を追いかけ「一緒に勉強をしませんか」と声を掛ける。
おおかみこどもの雨と雪:ネタバレあらすじ2【青年の正体と生活】
その青年と接していくうちにお互いに、惹かれあう二人であった。花と青年は付き合い出すのだが、青年には人には絶対言えない秘密があったのだ。その青年は本当は人の形をした、約100年前に絶滅したと言われるオオカミの末裔である最後の生き残りの「おおかみおとこ」だったのだ。それを知った花であったが、それでも青年に惹かれついに二人は結ばれるのである。そこから二人は一緒に暮らし始めます、その生活は慎ましやかではあったが、とても幸せに満ち溢れているものであった。そして二人の間に赤ん坊が出来る。しかしオオカミとの間に出来た赤ん坊を、病院で取り上げてもらう事はせず、自分達だけで産む。そして生まれてきた赤ん坊は普通の女の子の姿をした子供であった、名を「雪」と名付けた。翌年生まれた赤ん坊は男の子で、「雨」と名付けられたのです。そんなある雨の日に、玄関先に買い物の荷物が置いてあるのを見つけた花は胸騒ぎを感じ、雨の中彼を探しに行く。すると、下水道でオオカミの姿のまま死んでいる姿を発見する。
おおかみこどもの雨と雪:ネタバレあらすじ3【田舎暮らし】
花は子育ての為に大学を休学しアルバイトも辞めざるを得ずに、彼が残してくれた僅かな貯金で生活していたのです。彼が亡くなった事でどうやってオオカミの血が混ざった子供を育てて良いのか分からなかった花は、本を読んで試行錯誤しながら育てていました。一番困ったのが病気になった時で、普通の小児科に連れて行くべきなのか、動物病院に連れて行くべきか迷った結果、動物病院に電話して対処したのだ。雪と雨は感情が抑えられなくなると、オオカミの様な耳が飛び出し、顔もオオカミの様になってしまう。周囲の目もあり、花達親子は田舎へと引っ越す事にきめる。田舎での暮らしは雪にとっては楽しいものであったが、引っ込み思案で臆病者の雨は「帰りたい」とベソをかきますが、そこは人目を気にする事が無い人里離れた場所であった為、花は引っ越す事を決めるのである。そこで自給自足の生活を始めますが、なかなか農作物が育たず困っていると、ぶっきら棒だが植物に詳しい韮崎のおじいさんが、いろいろと助言してくれる。雪と雨のおかげもあり、農作物は動物達に狙われる事もなく、他の家は全滅だったにも関わらず、花の家だけは豊作だったので村人が驚きます。
おおかみこどもの雨と雪:ネタバレあらすじ4【小学校に通い始める雪】
子供の頃は自由に本能のまま時にはオオカミになったりし暮らしていた雪が、小学校に通い始める事になる。そこで雪は他の子達と自分は少し違っている事を気にし始め、みんなと一緒の様にふるまい始める。しかしある日、転校してきた草平に「お前ん家、動物飼ってる?なんか獣臭いんだけど」と言われてしまうのだ。それ以来、草平を避ける様になる雪であったが、草平どうして避けられているのか分からず、しつこく雪に付きまとう。「獣臭い」と言われていた事を気にしていた雪は、草平に「構わないで」と本能を剥き出しにしてしまい、オオカミに姿を変え草平に傷を負わせてしまうのである。
おおかみこどもの雨と雪:ネタバレあらすじ5【小学校に通いたがらない雨】
子供の頃から引っ込み思案だった雨は、小学校に馴染めず行きたがらない様になるのだが、花が働き始めた自然観察委の仕事場に年老いたオオカミが保護さており、そのオオカミを見た雨は少しずつ変わっていくのである。10歳になった雨は学校へは行かずに、毎日山にばかり行くようになる。なぜならそこには、雨が「先生」慕うキツネが居たからだ。雨はキツネから山の事をいろいろ教わるうちに、自分が居るべき場所は「山」である事に気づくのである。花は雨の話から「先生」と呼ぶ人が、人間でない事を知るのである。
おおかみこどもの雨と雪:ネタバレあらすじ6【雪と雨のケンカ】
雪は学校に行かないで山にばかり行っている雨に、「学校にいきなさい」「人間の様に振る舞いなさい」と説教する。しかし既にオオカミの血の本能が芽生えていた雨は雪に「オオカミだから、学校には行かない」と反抗するのだ。人間として生きる事を決めていた雪は、どうしてもオオカミとして生きようとする雨を許せなかったのである。そして二匹はオオカミに変身し、激しいケンカを始める。しかし既に子供の頃より成長した雨に雪は勝てずに、傷つくのだ。そのまま雨は山へと去ってしまう。
おおかみこどもの雨と雪:結末【それぞれの生き方】
雨はしばらくして戻ってきて「先生が足を悪くした、それ程長くない、これからは自分が山を守らなくてはいけない」と花に告げる。しかし雨はまだ10歳、花は懸命に「山へは行かないで」とお願いする。だが山へと行ってしまった雨を探す為に、花は山へと雨を探しにいくが、崖から落ちて気を失ってしまうのである。そこで見た夢は、おおかみおとこの彼の姿であった。彼は「雨はもう大丈夫、大人だよ」「自分の世界を見つけたんだ」と告げて消えてしまうのだ。気が付いた花は雨に背負われて里へと下りてきていた、そして雨はオオカミの姿に変わり山へと走り去ってしまう、そこで雨は峠まで来ると花を安心させるように遠吠えをするのである。雪は人間として生きていくために進学をし村を離れます、しかし花は今も村の家で一人、雨の遠吠えを時々聞きながら幸せに暮らしているのだった。
以上、映画おおかみこどもの雨と雪、あらすじと結末でした。
この映画は、子供を持つ母親なら誰でも作成した監督の気持ちが物凄く分かると思います。これほど泣けてきたアニメの映画も少ないです。音楽もアンサリーの曲が素晴らしい。「おかあさんの唄」が大好きです。母に聞かせてもいい曲だね、と何度も聞きたがります。