映画「100日間生きたワニ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
100日間生きたワニの紹介：2021年日本映画。きくちゆうき原作の4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』を、『カメラを止めるな！』の上田慎一郎監督のメガホンで映画化したアニメーション作品です。本作は原作で描かれた主人公ワニのエピソードに加え、新たに原作最終回の100日後のワニの仲間たちのエピソードを追加したストーリーとなっています。主演を『千と千尋の神隠し』『君の名は。』の神木隆之介が務め、脇を『ドラえもん』『仮面ライダーリバイス』の木村昴、『テン・ゴーカイジャー』の山田裕貴らが固めています。
監督：上田慎一郎、ふくだみゆき
声の出演者：神木隆之介（ワニ）、中村倫也（ネズミ）、木村昴（モグラ）、新木優子（センパイ）、ファーストサマーウイカ（イヌ）、清水くるみ（バイトちゃん）、Kaito（バンドマン）、池谷のぶえ（ワニの母）、杉田智和（ワニの父）、山田裕貴（カエル）ほか
この解説記事には映画「100日間生きたワニ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
桜が満開の季節。ネズミ（中村倫也）、モグラ（木村昴）、メスのワニのセンパイ（新木優子）、イヌ（ファーストサマーウイカ）が公園で花見をしていました。ところが、いつまで経っても花見の言い出しっぺであるワニ（神木隆之介）が来ないため、モグラは仕方なくバイクで迎えに行くことにしました。
ネズミは途中の百景坂の交差点で信号待ちをしていたところ、桜並木があまりにも綺麗だったので、スマホで写真を撮ってグループLINEに送信しました。ところが、LINEが送られたはずのワニのスマホは画面が割れた状態で車道に落ちており、その傍らにはフォトアルバムが風でめくられていました―――。
―――100日前。12月のある日、ワニはバイク事故で足を骨折して入院していたネズミの見舞いに来ていました。ワニはネズミを励ますかのように自らの口を大きく開いて“時計の6時のマネ”をしてネズミを笑わせました。
ワニは「CAFÉ CAFÉ」というカフェでアルバイトをしていました。ある時、ワニの実家からみかんが届きました。母（池谷のぶえ）に電話したワニは年末に帰省するのかと問われ、帰らずにバイトすると返しました。
ワニはバイト先の同僚であるセンパイに想いを寄せていました。ワニは勇気を振り絞ってクリスマスの予定はあるのか尋ねると、センパイは「あるよ」と答えました。実はセンパイはクリスマスの日はケーキを売る仕事が入っていたのですが、ワニはがっくりと肩を落としました。
やがてネズミが退院しました。ワニはネズミと共に「極真ラーメン」でラーメンを食べ、初詣に一緒に行く約束をしました。そして迎えた新年、初詣に出かけたワニとネズミはおみくじを引きました。ネズミは「凶」でしたが、ワニは「大吉」でした。
ワニは思い切ってセンパイに告白しようとしましたが、センパイがヘビのバイトちゃん（清水くるみ）と会話しているのをたまたま聞いてしまいました。センパイとバイトちゃんはゼンパイに言い寄ってくる犬の少年について語り合っていたのですが、てっきり自分が嫌われているのではないかと勘違いしたワニはショックのあまり「CAFÉ CAFÉ」を辞めてしまいました。
ワニはネズミの元を訪れ、バイトを辞めたことを告げました。ネズミはワニをバイクの後ろに乗せ、夜の街へと繰り出しました。いつもの「極真ラーメン」でラーメンを食べたワニとネズミはそのまま山へと向かい、上りゆく朝陽を見つめていました。ワニとネズミは夏にこの山でキャンプをしようと約束しました。
2月。ワニはモグラがバイトしているリサイクルショップでバイトを始めました。ワニはバイトの同僚であるイヌに惚れており、バイトを辞めて就職してから告白する決心をしていました。そしてモグラは見事告白を成功させ、晴れてイヌと付き合うことになりました。
モグラの姿に背中を押されたワニは思い切ってセンパイに声をかけることにしました。ワニはセンパイとLINEを交換することに成功し、そのまま初デートの約束までこぎつけました。ワニとセンパイは映画「ドクターアニマル2」を観に映画館へ行ったのですが、ワニは緊張のあまりクライマックスシーンでポップコーンをぶちまけてしまうという失態を犯してしまいました。
それでもワニは夏に公開予定の続編「ドクターアニマル3」でリベンジさせてほしいと懇願し、ワニとセンパイはこのことをきっかけに交際をスタートさせました。
ネズミはワニの恋の成就を喜び、一緒に「極真ラーメン」でラーメンを食べました。将来の夢は特に何もなかったワニでしたが、大のゲーム好きのネズミに触発されるかのように自分もプロゲーマーになってみたいと思うようになっていました。
そこでワニはネズミとタッグを組んでゲーム大会に出場しましたが、年下の中1の前にあっさりと完敗してしまいました。それでもワニとネズミはリベンジを誓い合い、ワニは自分が死んだら先輩からもらったコントローラーをあげると言い出しました。この時はネズミは冗談だと思い込んでいました。
3月。ワニ、センパイ、ネズミ、モグラ、イヌは家飲みで集結し、一緒に花見に行こうと約束しました。その後、ワニは実家に電話をかけ、ゴールデンウィークにセンパイを連れて帰省すると告げました。そして花見の前日。ワニはこれまで撮り貯めた写真をアルバムにまとめ、明日の花見に持っていくことにしました―――。
―――ワニがみんなの前からいなくなってから100日後。季節はすっかり梅雨の時期になっていました。ネズミもセンパイもモグラもイヌも未だに突然のワニとの別れを受け入れられず、一緒につるむこともなくなっていました。
ネズミはバイク屋で働いていましたが、あの日以来すっかりバイクに乗らなくなっていました。ネズミがワニとよく行っていた「極真ラーメン」は閉店してしまっており、ネズミは大好きだったゲームすらもしなくなっていました。ワニの形見のコントローラーはすっかりホコリを被っていました。
センパイはバイトちゃんから「ドクターアニマル3」を一緒に観に行こうと誘われましたが、どうしてもワニのことを思い出してしまうことから誘いを断りました。モグラとイヌはネズミやセンパイのことが気になっていましたが、どうしても連絡を取る勇気がありませんでした。
そんなある日、イヌがバイトをしているリサイクルショップに、つい最近引っ越してきたばかりだというカエル（山田裕貴）がゲームのコントローラーを買いにやって来ました。仕事を探していたカエルはモグラの紹介で「CAFÉ CAFÉ」でバイトすることになりました。お調子者で人懐っこいカエルは早速バイトちゃんに一目惚れし、猛アタックをかけるもフラれてしまいました。どうしても周囲に溶け込めないでいるカエルはポツリと「なんか俺、ノリが違うっすかね」と呟きました。
そんなある日、カエルは愛車のバイクをネズミのバイク屋に修理に出しました。馴れ馴れしく仲良くしてくれと近づくカエルにネズミは困惑していましたが、ネズミはカエルのバイクがどこも故障していないことに気が付きました。
バイクを引き取りにきたカエルはいつもの陽気な表情とはどこか違っていました。カエルは涙を流しながらネズミに「バイクを磨いてくれてありがとう」と伝え、去年にバイク仲間が事故で命を落としたこと、新しい街で新たな友達を作ろうとしたものの未だに前を向けないでいることを明かしました。カエルが故障していないバイクをわざわざ修理に出したのは、ネズミたちと接点を作るきっかけがほしかったからなのです。
長らく降り続いていた雨も上がりました。ネズミはカエルを誘ってツーリングに出かけました。向かった先はかつてネズミがワニと一緒に夜明けを見たあの山でした。
あの時と同じように夜明けを見たネズミはいたく感動し、ネズミがかつてワニがやってみせたように口を大きく開けて“6時のマネ”をしてみせました。ネズミの目からは大粒の涙がこぼれていました。
梅雨が明け、ネズミ、センパイ、モグラ、イヌのグループLINEが久しぶりに更新されました。今度はネズミたちの中にカエルも加わりました。ネズミたちは久しぶりに顔を合わせ、ネズミはバイクレースに挑戦することを告げました。
モグラとイヌは結婚することを一同に発表し、一同はお祝いに食事でもしようと外へ繰り出していきました。カエルの後ろ姿は心なしかあのワニのようでした。ネズミは生い茂る緑の木々を写真に収めていきました。
やがてモグラとイヌは結婚式を挙げました。バイトちゃんは「CAFÉ CAFÉ」を辞め、代わりに新人のネコのバイトが入ってきました。ネズミのバイクの鍵にはかつてワニからもらったタコのキーホルダーが今でもつけられていました。
以上、映画「100日間生きたワニ」のあらすじと結末でした。
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