ある船頭の話の紹介:2019年日本映画。俳優オダギリジョーが長年温めていた脚本を映像化し、見事長編監督デビューとなりました。豪華なキャストに数々の作品を手掛けた撮影監督クリストファー・ドイルが加わり、作品に華を添えています。船頭であるトイチの平凡な生活に、一人の少女が流れ着き、彼の人生に変化が加わります。
監督:オダギリジョー 出演:柄本明(トイチ)、川島鈴遥(少女)、村上虹郎(源三)、伊原剛志(建築関係の男)、浅野忠信(馴染みの客)、村上淳(商人)、蒼井優(芸妓)、笹野高史(牛の客)、草笛光子(狐の話をする女性)、細野晴臣(仁平の父 / マタギの親方)、永瀬正敏(仁平 / マタギ)、橋爪功(町医者)、ほか
映画「ある船頭の話」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ある船頭の話」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ある船頭の話」解説
この解説記事には映画「ある船頭の話」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ある船頭の話のネタバレあらすじ:起
町と村を繋ぐ船頭として働くトイチ(柄本明)。客を乗せて町と村を往復する毎日を過ごすトイチは、川辺の小さな小屋に一人で暮らしをしています。時々彼を慕う源三(村上虹郎)と過ごしたりしています。しかし、西洋風の橋がもうすぐ村と町に架かる事を知り、残りの時間、少しでも稼いでおこうとトイチは考えていました。
ある日の夕方、布に包まれた少女が流れてくるのをトイチは見つけました。トイチは少女を介抱し、小屋に連れていきました。客からの噂で、上流の村で一家が皆殺しにされ、娘が連れ去られたという話をトイチは耳にします。
少女は目を覚ましますが、それから一言も話しません。トイチはしばらく彼女の面倒を見ることにし、マタギの仁平(永瀬正敏)には親戚の娘だと話し、しばらく共に暮らすことになりました。しかし、少女はある日いなくなってしまいます。
ある船頭の話のネタバレあらすじ:承
トイチは町医者(橋爪功)たちと、橋が出来たら生活出来なくなると話をしています。源三は橋が出来たら船頭なんて誰も利用しないと話し、橋をぶっ壊そうかと言います。
しばらくして少女が帰ってきました。どこにも身寄りがなく、トイチのところしかなかったのです。少女は自分の名前をふう(川島鈴遥)と話しました。トイチは少し明るさの戻ったふうに安心し、また穏やかに暮らし始めるのでした。
源三は橋に携わる町人となったようです。以前のトイチを慕っていた姿はなく、トイチを見下し横柄な態度をとるようになります。
ある船頭の話のネタバレあらすじ:転
ひどい雨の日に、仁平がトイチを訪ねてきました。トイチの船をよく利用してくれた仁平の父が亡くなったそうです。父の強い希望で、森にその亡骸を捧げたいとのこと、仁平はトイチにそれを手伝って欲しいと伝えます。
雨の夜中に出かけ、亡骸を森に運びました。トイチはそこで、仁平の父のように自分も何かの役にたてる人間になりたいと感じます。それをふうに伝えました。
ある船頭の話の結末
橋が完成し、冬がやってきます。トイチはすっかり元気をなくしていました。そこに、町人となり以前とはすっかり変わってしまった源三がやってきます。横柄な態度は過去の源三とは全くの別人です。源三はトイチが町医者の所へ行ったのを確認してから、ふうを小屋に連れ込みました。
トイチが町医者との診療を終え、橋を渡り小屋に帰ると、源三は首をかき切られて息絶えていました。トイチは何があったかをふうに確認することなく全てを悟り、動き出します。
源三の遺体のある小屋を焼き払い、ふうを乗せた船を漕ぎ始めました。行く宛てのない2人を乗せた船が川を下っていきます。
以上、映画「ある船頭の話」のあらすじと結末でした。
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